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Moonshot菅原健一(すがけん)さんにBtoBプロダクトの営業・マーケティングを教えてもらったよ

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前回の記事でも書いた通り、2 月からはまた海外のサービスの日本展開を日本第一号メンバーとしてスタートします。

AppLovin とはちょっと業態が違う、マーケティング領域のプロダクトなのですが、アドネットワークみたいに「こういうクライアントや代理店に、こういう価値を訴求すれば売れるはず」というのが自分の中でイマイチ見えてなかったんですよね。

なので先週、Moonshot菅原 健一 (すがけん) さんにお時間をいただいて、色々アドバイスを伺ってきました。
この投稿はその内容をまとめたメモです。

すがけんさんの言葉を僕なりに咀嚼したものなので、表現が正確でなかったり、分かりにくい (僕にしか分からない) 箇所もあるかと思いますが、そういうもんだと諦めてください。

すがけんさん、界隈で知らない人はいないと思うけど一応紹介します

菅原 健一さん (@xxkenai)

株式会社Moonshot - founder & CEO
元 SmartNews ブランド広告責任者 (Head of Brand Advertising)
元 Supership CMO, mediba CMO, ScaleOut CMO

最近は「#20代マーケピザ」を通じて次の世代のマーケターを育成したり、なかなか表沙汰にしづらい広告不正の問題について発信したり (連載「デジタル広告に迫る危機」) と、広告業界全体に貢献・還元する活動を積極的にされています。

株式会社Moonshot (note)

2018年7月1日創業
企業の "10倍成長"を支援するアドバイザー業

なんですがけんさんに話を伺おうと思ったのか

1 年前、ICC サミット FUKUOKA 2018 で「動画メディア時代のブランディング広告はどのように進化するのか?」というセッションでご一緒させてもらいました。

また約半年前、AppLovin として初めてアドテック東京にブースを出展した際、すがけんさんが「出展アドバイザー」をされていたので、ブースでやるコンテンツについてガッツリ助言をしていただきました。
 
そんなこんなを通じてコミュニケーションする中で、特にすがけんさんが SmartNews でやられていた活動、すなわち、単なる imp, click 売りではない "新しい広告価値"を創造・定義し、セールスし、スケールさせたというのが、マジですげえ (語彙力) と思ったんですよね。

その過程ですがけんさんが何を考え、どう行動し、そこから得られた「再現性がありそうな知見」を学べれば、「価値はあるんだけど、まだ一般の人が知る・信じるところまでは至っていないプロダクトやサービス」のビジネス展開をする時に、きっと活用できるはずだ、と。

以下伺ったお話のメモです


「成功のためにクライアントの努力が必要なプロダクト」の売り方


普通のサービスの場合は、相手に購入の意思決定をさせたら営業としてはミッション完了。

ただしマーケティングオートメーションを含む SaaS 系のプロダクトの場合、多くは、実はクライアントは購入後が大変になる。
プロダクトを使って「ビジネスを伸ばす/コストを下げる」努力をしないといけないから。

時には、担当者をアサインする、組織を変更する、業務プロセスを作る/変える、といったことも必要になる。

つまり、クライアントから見ると「フィーの支払い」と「成功確率」が比例していないわけで、頭の回転が早いクライアントはそのことに気づく。

なので、"成功可否を決めるドライバー"をクライアントに丸投げするのではなく、サービスの側もクライアントの事業の成功にコミットし、そのことをコミュニケーションするのが大切。
例えば、ツールだけではなく運用までサービス側で巻き取る (有償無償はさておき) というのも、有効なアクションの 1 つ。

=====

セールス初期からスケールさせるまでの動き方


最初は取引規模が大きくなるところからアタックしたほうがいい。
  • 理由1: 大きいところのほうがレバレッジがきく (同じ課題でもサイズ感が大きい (より深刻) 場合が多かったり、より早く大量のデータを溜められたり) ので、成功させやすい
  • 理由2: 小さくて上手くいっていないところは、大きくて上手くいっているところのやり方・ノウハウを知りたいと思っている

最初は代理店ではなく直接クライアントに話しに行ったほうがいい。
  • 理由1:そのプロダクトが解決する課題を感じているのはクライアントであって、代理店ではない (代理店はまた別の課題を抱えている)
  • 理由2: 最初から代理店経由だと、思った通りにプロダクト使ってもらえないということになりがち

どんなクライアントに最初に当たるべきか?
  • 売りこむ「価値」とは、「そのプロダクトが起こす (相手にとっての) 変化量」
    • 例えば SmartNews の場合は「広告が見られる」から「広告がちゃんと読まれる」という変化
    • RIZAP の価値は「痩せる」ではなく「自信を持てる」
      (トレーニングの内容等は一切 PR していない)
  • 1 社でもいいのでそれに賛同してくれるクライアントを見つける
  • 課題が (組織としてでも、担当者の中ででも) 顕在化しているクライアントが良い
    • 言われてはじめて「あー確かに」ってなる程度の人は、あんまり採択してくれない

価値の伝え方のちょっとした工夫
  • 「こうやれば今より 2 倍儲かるよ」といった、アップサイドのアピールは意外と受注に繋がらない
  • 「これやらないと、このままだとマズいよ」というトークのほうが効く
    • 現状維持したい、損を回避したい、といった意識のほうが強く働く
    • 特に日本 (例えば中国とかは、グロースさせたいというマインドがずっと強い)
  • 営業資料にも「このプロダクトを使わなかったときに訪れるであろう、望ましくない未来」を描いたほうがいい

そうやって成功事例が出来たらそれをマーケティングする。
キーワードは「成功者をつくる」
  • 自社プロダクトの良さを自分でアピールすることはあまりしない
  • クライアントの活動、導入・運用して成功に導いた人をフィーチャーする
  • そのプロダクトが新たに市場に提案する「価値」を最初に見出した「先駆者」という名誉
  • 担当者がそれで出世したり表彰されたりすると最高

マーケティングのチャネルで、効果が高いのに後回しにされがちなのがリアルイベント。
  • 例えば記事が 1 つ何千 PV とかあったとしても、そこからコンバージョンに至る率はとても低い
  • "ちゃんとやれば"だが、リアルイベントの CVR は高い
  • そこで業界トップクラスの方にブッ刺せば、そこからの口コミも期待できる
  • SmartNews で 2017 年にアドテック東京をスポンサーした際は、スポンサー費用数千万円の約 2 倍の受注を、イベント後 30 日ほどであげることができた
=====

企業の活動は「価値の創造」と「価値の証明」だけ。

価値とは「相手の変化量」
価格は「価値をベースに決める (原価じゃない)」

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すがけんさんの最近の活動「#20代マーケピザ」や、広告不正に対する問題提起 (連載記事はこちら) といった活動について


ピザは自腹だし、記事もすごい時間をかけて自分で書いている。
自分へのリターンはあまり期待できない活動。

30 代でデジタルマーケティング業界に入って (元々のバックグラウンドは実はエンジニアで、モバイル (ガラケー) のコンテンツ業界)、約 10 年お世話になったので恩返ししている。

「悪貨が良貨を駆逐する」のは、リテラシーが低いから起きる。
そうするとエコシステムが上手く回らず、業界全体が悪い方向にスパイラル。
その流れに対して、ぐっと良い方向に押し上げて、いい循環を作りたい。

グローバルでは、例えば P&G が「YouTube への出稿をやめる」 (望まないコンテンツに対して広告が配信されてしまうという問題のため) といったことがある。
そういった「モノ言う株主」のようなアクションをとる広告主が日本には殆どいない。
代理店を使わずインハウスで運用しないといけない、みたいなことではなく、シンプルに取引先をきちんと監督して、ファクト・データをきちんと確認するだけで十分。

小手先のテクニックやバズワードに踊らされるのではなく、目的意識を持つのが大事。
例えば「データマーケティングをやりたい」が起点になってはいけない。
達成したい目的・ゴールから逆算して、そのために必要だから「データマーケティングをやります」なら良い。

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こんなかんじです!
とても勉強になりました & なんか上手くやれそうな気がしてきましたw
この記事を最後まで読んでくださった方にも、何かしら役に立っていれば至極幸いですっ...

Q

将来起業したい若手注目!新卒3年目までの修行の仕方を教えます

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将来起業したいな〜って考えてる若い子から、実力をつけるなら大企業に就職すべきか、ベンチャーに就職すべきか、それともすぐに起業すべきか?みたいな質問をよく聞かれます。

じゃあ実際に大企業・ベンチャー・起業を全て経験している、僕の楽天新卒同期の起業家を 3 人集めて、トークイベントを開催してみました!



ぼく:では時間になったので始めさせていただこうと思います。みなさんこんばんは。

全員:こんばんは。

ぼく:今日はイベントにお越しいただき、ありがとうございます。タイトルが「将来起業したい若手注目!新卒 3 年目までの修行の仕方を教えます」なんですけど、みなさんのプロファイルを聞かせてください。

どんな人が参加したのか


ぼく:学生の方ってどのくらいいます?

(半分ぐらい手を挙げる)


ぼく:けっこういますね。何年生ですか?

学生A:4 年生です。

学生B:僕も 4 年生です。

学生C:3 年生です。

ぼく:よかった、みんな一応 20 歳を超えている。

※会場ではアルコールが提供されています
※金氏以外の登壇者はすでに飲んでいます

Rentio 三輪社長 (以下「三輪ちゃん」):4 年生っていうことはもうそろそろ卒業?就職間近?

学生B:そうですね、僕は宮崎の大学なんですけど、休学しているので、再来年卒業です。

三輪ちゃん:休学して何やってるんですか?

学生B:ご存知ないかもしれないですが、ヒトメディアっていう会社の投資先のスタートアップでインターンしています。

ぼく:おぉ、もりたま (ヒトメディア社代表 森田 正康) さん。オーバーヘッドキックができる社長さんですね。

三輪ちゃん:サッカー上手いんだw

ぼく:じゃあ他の人は社会人ってことですよね。社会人1年目の人。(数名挙手) 2年目。(数名挙手) 3年目。(数名挙手) 4年目以降…いない。

全員:すごいww

ぼく:なんて狙い通りのオーディエンスが集まったんだ...。ちなみにもうすでに実は起業してますよっていう人?(1 名挙手)はい、彼はちゃんと事前に「起業済の人はダメだって募集ページに書いてあるのに今日気付きましたゴメンなさい、行っても大丈夫ですか?」って連絡いただきました。

purum inc. 代表 津山 宙己 (https://twitter.com/go_tsuyamaboy) 照れ笑い

ぼく:彼以外で、将来起業したいと具体的に考えている人?(8 割がた挙手)すごい。ありがとうございます。

何故この会を開いたか


ぼく:あとで個別に自己紹介はするんですけど、僕を除くこの 3 人は起業している社長です。プロフィール見て初めて気づいたんですけど、すごい偶然、僕を含めてこの 4 人とも同じ楽天っていう会社の出身でして。

(会場小笑い)

ぼく:これまたびっくりしたんですけど、同じ 2008 年に新卒で入社してるんですよね。ビックリしたよね。168 人もいると誰が誰だか分かんないですよね。

 
ぼく:…嘘です、さすがに全員知り合いですw

(会場小笑い)

ぼく:僕らは全員、楽天っていう大きい会社に入って、いろいろな経験を経て、ぼく以外みんな起業していったわけなんですね。起業したタイミングや現在の会社のステージはバラバラなんですけど、1 度大企業を経てから起業してます。

最近「#起業しろ」とか言われてますけど、果たして
  • 大学出てすぐ起業する、学生起業、とかって果たして正しいのか?
  • 1 度修行してから起業するって道もあるんじゃないか?
その場合、
  • 大企業にいったん行くほうがいいのか?
  • スタートアップに入ったほうが修行になるんじゃないか?
とか、色んな意見があるし、どれが正解っていうのもないと思うんですよ。

(登壇者うなずく)

ぼく:将来起業を考えている皆さんのために、この人たちが起業して会社を運営していく中で、大企業で働いたことで役に立ったこと・役に立たなかったこととか、スタートアップで修行したことで役に立っていることだったり、そういう生の話を今日は色々聞いていきます。ちょっとでもみなさんの将来の参考になればなと、今回のイベントを企画しました。

(ささやかな拍手)

ぼく:まずはお前ら誰やねんということで、自己紹介しましょうか。まずは Rentio の三輪ちゃんから。

登壇者自己紹介


Rentio 三輪ちゃん


三輪ちゃん:Rentioの三輪と申します。簡単なプロフィールなんですけど、明治大学出て、新卒で楽天に行って、そのあと家電の EC ベンチャーに行きました。

 
三輪ちゃん:その会社社長に、そろそろ起業したいんで辞めますって言ったら、そろそろ倒産するかもと言われ、結果的に潰れまして、会社の破産処理しながら起業スタートという。しかも子供いた状態だったんでなかなか楽しいスタートになりました。

ぼく:Rentio が破産しても処理方法知ってるから安心やね。

三輪ちゃん:創業したのが約 3 年半前の 2015 年 4 月、最初は株式会社カンパニーっていう名前でした。最初は、現在の主力事業であるレンタルもしつつ、普通に家電の小売りとか卸しとかもやっていました。家電の卸しとか「ザ・おじさんたち」の仕事なんですけど、そういうことをしながら日銭を稼いで、まだレンタルでは月商 30 万円程度だったときにANRI っていう VC から声掛けて頂いて、結果的に資金調達をさせてもらって。

ぼく:佐俣アンリ先輩の ANRI ですね。

三輪ちゃん:会社名も変更して、売り上げも伸びてきて、2016 年 10 月、創業してから 1 年半後に、ANRI とメルカリEast Ventures有安さんから投資してもらって、オフィス移転して、 けっこう順調な感じで売り上げが上がって、、、と、気持ちよくやらせていただいている感じです。大変なこともいっぱいあったんですけど、楽しいこともたくさんあるので、そういうのお伝えできたら嬉しいなと思ってます。よろしくお願いします。

ぼく:よろしくお願いします。続いて隣の齊藤壮、通称さいそうさん。

crispy さいそう


crispy 齊藤社長 (以下「さいそう」):こんにちは、株式会社 crispy 代表取締役の齊藤壮と申します。サイトウっていう苗字の人が世の中に結構いっぱいいるので、さいそうって呼ばれております。是非さいそうと呼んでください。

 
さいそう:この中では 1 番年上、いろいろあって、35 歳です。同期なんですけど。1983 年 4 月 3 日生まれで、エディ・マーフィと同じ誕生日です。早稲田大学を卒業して、学生時代からけっこうコミュ障だったので、インターネットのほうにずっと逃げ続けていて、コミュニティサイトの運営などしていました。

VIP Plaza キム社長 (以下「テソン」):コミュ障なのにコミュニティサイト運営してたの?(真顔)

さいそう:そうなんです///

ぼく:さっきから全然会場のほうを見ないもんね。大丈夫だよ、自分のペースで。

さいそう:大学生向けのコミュニティサイトとかを自分で運営とかしたりですね、あとサークル本当は入りたいけど、入れるコミュ能力がなかったので、サークルの情報サイトとかを作ったりしてました。ずーっと就職活動しないで4年生になった時に、裏口で楽天株式会社に入りました。

ぼく:あったんだ裏口。

さいそう:で、入社して、裏口で入ったので、普通の配属じゃなくて、当時担当者がいない「前略プロフィール」っていうサービスがあって、そこの主担当になれって言われてそのまま入ったっていう感じですね。

ぼく:前略懐かしい。

さいそう:中期計画とかコミュニティをグロースさせなさいみたいなことを言われて、けっこうやったなっていう感じがして、もう大企業はいいかなと思ってですね。2011 年 1 月から、株式会社ロケットスタートっていう会社に入りました。

 
さいそう:けんすう (ロケットスタート社 (当時) 創業者の古川健介氏) さんが「nanapi」というサービスやっていたんですが、彼は大学時代の先輩で。そこに3番目の社員で入社して、そのまま KDDI に買収されるまで事業責任者をやってました。

ぼく:当時は AdSense の打ち合わせとかしてたよねw

さいそう:買収されたタイミングで、色々とタイミングがいいなと思い辞めようと思って、2015 年 3 月に退職して、4 月に今の会社を創業して、シンガポールに行ったりとか戻ってきたりとかして、いろいろやりながら今どうにか生きているというところですね。そんなかんじです。

ぼく:肝心の crispyのこと一切話してへんw 唯一この中で、さいそうだけは僕も何をやっているのかイマイチよく分かってないから、簡単に。

さいそう:そうですね...すごいコミュ障なんで、あんまりサービスをオープンにできないタイプなんですよ。コツコツコソコソやってるんですけど、面接とか受けに来てくれた人にはすごい話す、みたいな。

三輪ちゃん:1 対 1 だといけるんだよね?

さいそう:1 対 1 だといけるんですけど。

テソン:せっかくみんなイベント来てくれてるから。

さいそう:そうですね...一応何か、結局今日登壇しているみんなと同じ EC 領域のことをやっています。他の 2 人はリアルなものを扱ってるんですけど、僕コミュ障なんでリアルなものは扱いにくかったので。

ぼく:どういうこと?w

さいそう:EC とはいえ人とコミュニケーションするのがちょっと...なのでモノのデータを扱ってます。

ぼく:なるほど...みんな分かったのかなw 興味持った人は後から話してみると、1 対 1 だと多分ちゃんと話してくれるんじゃないかなと思います。じゃあ最後、VIP Plaza のテソン。

VIP Plaza テソン


テソン:こんばんは。初めまして、キム テソンと言います。韓国人なんですけど、生まれも育ちも日本ですのでほとんど日本人です。幼稚園から中学校まで朝鮮学校という小さなコミュニティで育ったのですが、そのまま朝鮮高校、朝鮮大学からの焼肉屋かパチンコ屋になるというキャリアプランしかないような環境でした。

ぼく:まじかww

テソン:三男坊でひねくれてたんで、ちょっとそこから離れたいなということで、高校にあがるタイミングで日本の学校を受験して、早稲田高校に入りました。


テソン:そこから日本の社会に初めて触れて、最初いじめられると思ったんで、めちゃくちゃ気合い入れていったんですけど、みんなすごいいい人で、「日本人めっちゃいいやつじゃん!」っていうところから日本がすごく好きになって。これは殻に閉じこもってないでもっと広い世界を見なきゃあかんなっていうことで、日本に触れて、まだちっちゃいんだなと思って韓国に行ってみたり、アメリカに留学してみたりとかして。

ぼく:一気にグローバルになってる。

テソン:そういう環境だったんで、何かしら国際的な仕事をしたいなということで、就活しました。いくつか内定をもらった中で、当時楽天の国際部の部長だった方が、ウチでバイトしろって言ってくれたんで、そのまま楽天に入社しました。

ぼく:さいそうほどではないけど、若干裏口ちっくなw

テソン:最初は営業をやってたんですけれども、2年くらいして国際部に引っこ抜いてもらって、「フランスの M&A と、アメリカの M&A と、インドネシアのジョイベン (joint venture) があるけどどれがいい?」って言われて。

ぼく:そんな選択肢あったんや。

テソン:その時まだ 24 歳で、その歳でアメリカ、フランスみたいな「できあがってる国」に行くのもちょっとなぁと思ったので、インドネシアに行かせてくださいって言って、インドネシアに渡ったのが 10 年前です。そこから「楽天インドネシア」の立ち上げを 3 年間くらいやってたんですけど、楽天インドネシアって 4 億円くらいしか資本金なかったんですよ。

ぼく:「しか」というのは?

テソン:その間に Lazada っていう、今アリババに買収された EC サイトが 1,000 億円くらい金をつぎ込みまして。4 億円 VS 1,000 億円みたいな。システムも向こうのほうがイケてるし、何なら出店料、マージンとか全部無料みたいなところに対して、楽天のすごい古風な、出店料月数万円を 1 年間前払いでください、みたいな営業を頑張っている中で...ちょっと本質的な仕事がしたいなというふうに思いました。

ぼく:なるほど。

テソン:インドネシアの EC なら多分自分が 1 番分かってたんで、インドネシアで EC やろうということで、5 年前に立ち上げたのが「VIP Plaza」という会社で、一言で言うとインドネシア版 ZOZOTOWNです。ファッション EC では今インドネシア最大級になっていて、社員で 160 人、登録ブランド数で 1,000社 ほどです。

ぼく:年数でも社員数でもこの中ではだいぶ先行ってるね。

テソン:なんだけど、5 年やって分かったことは、とにかくインドネシアは儲からないw 5 年間やってるんですけど、すごい伸びてるんですけど、本当に儲からないんです。

 
テソン:というところで、ちょっと儲かることしなきゃねっていうことで、始めたのが日本事業。半年前に日本支社を作りまして、コンセプトは「全ての日本商品を日本以外の地球上で 1 番売る会社になる」っていうことで、日本 to 全世界の越境ECをスタートして今だいたい半年になります。

ぼく:ありがとうございます。最後に僕なんですけど、僕だけずっと今までサラリーマンです。楽天入って、Google 行って、今は AppLovin っていう、この会場を提供している会社なんですけど、アドテクの会社で、ずっとサラリーマンです。以上です。なので今日はこっちの 3 人が主役っていうことで、僕は MC に徹しようと思っています。

いつから「起業する」と決めていたのか


ぼく:こんな感じの 3 人なんですけど、まず、起業に至るまでの経緯ってみんな興味あるのかなって思っていて。そもそも起業するっていつ頃決めてたんですか?楽天に入るときなのか、その次のキャリア行くタイミングだったのか、いつ決めていたの?っていうところと、新卒で楽天っていう大企業に入るっていうステップを、キャリアの選択っていう観点でどういうふうに決めてたの?みたいなところを聞いていきたいなと思うんですけど、

(ぼく、さいそうと目が合う)

ぼく:…俺に聞かないで、っていう顔をしているけど君に聞くからw

さいそう:僕思ったんですけど、マイク使うと、声ちっちゃくしゃべったほうがいいかなと思って、ウッてなっちゃうんです。


ぼく:じゃあ使わないでもいいよ。

さいそう:使いますけど。

crispy さいそうが起業を意識し始めたタイミング


ぼく:で、どのタイミングで起業したいと思ったの?

さいそう:そうですね、起業を意識...?し始めたは大学入った頃。ホリエモンとかがメディアに出てきた 2004-05 年のライブドアみたいなのに影響されて。僕、高校留年して大学浪人してから大学入ったんですね。2 個上じゃないですか。

ぼく:いたいた、そういう人。

さいそう:入学式でみんなといるとき、21 歳くらいだったんで、人生に超焦ってたんですけど、ちょうどその時けんすうさんと出会うんです。ネットサービスを自分でも作り始めてたんで、ネットの世界を身近に感じていました。

ぼく:さいそうってエンジニアのバックグラウンドなんだっけ?

さいそう:全然エンジニアじゃないですけど、個人でサービスを楽しんで作る程度で。ちょうどそれやってた時にネット業界というものが脚光を浴び始めて、ホリエモンとかが出てきて、本とかも読んですげぇと思って、こういう世界も選択肢としてあるんだな、っていう認知はその瞬間にして。起業しようというのはその時は全然ないんですけど。

ぼく:そもそもホリエモンから 1 番遠い人種みたいな感じがするけど...

さいそう:ホリエモンの本が大好きだったんですよ。ホリエモンの本に書いてある通りにやろう、みたいな。『100 億稼ぐ仕事術』っていうのがあって、あれもうすごいバイブルで、当時メール送る相手もいないのにパソコンにメーラーを入れたりとかですね。あとはけんすうさんは大学、社会人とずっと仲良くしてたんですけど、その頃から社長だったりしてたので、こういう人いるんだって。

ぼく:そういうインプットがあったうえで、最初に入社したのは楽天?

さいそう:そうですね、一応就職活動しました、ちょっとだけ。やる気があった頃に。その時はでも、よく分かんなかったんですよ、自分が。ネットが個人で好きなだけで、ほんとは仕事にできないんじゃないかって気がして。遊びでやってたので。

ぼく:どういう会社を受けてた?

さいそう:けんすうさんがいたリクルートは受けたんですけど、あとは秋採用しか受けてなくて、空いてたのはキヤノンと三井住友何とか。受かる気もないし、向こうも受からせる気もないしw

ぼく:そういうとこで働けるイメージは一切ないねw

さいそう:当時けんすうさんがリクルートで 1 年目の時に、電通とのジョイントベンチャーをやっていて、そこでずっとバイトしてたんですよ。そこに一緒にいたとあるおじさんが、ちょうどリクルートから楽天に転職するよっていう時に、何か僕を見て、何をやっているんだって。彼はどうするんだ、いや彼は内定も何もなくて多分このままバイトしてるんだと思いますよ、って。それで一緒に連れて行ってあげよう、ということで。

ぼく:そういう裏口入学w

さいそう:そうなんです。”ネット人材” みたいな人が楽天にいなかったので。

全員:ネット人材が楽天にいない???


さいそう:楽天って言うても基本的には営業主体だったんですよ。インターネットコミュニティとかインターネットサービスとか、全体の仕組みとか設計とか分かる人材がほとんどいなかったみたいなんです。

ぼく:確かにね、モノを作る職人さんみたいなエンジニアと、営業はいるけど、全体を設計したりだとか、UX 考えたりとか。そこまで考える、当時で言う Web ディレクター がいない。プロダクトマネージャーみたいな。

さいそう:そうです、みたいなのが職種として存在しなかったんですよ、楽天は。なので僕だなと。ライブドアの組織図とかすごい好きでした。いわゆるディレクター、エンジニア、デザイナーみたいなのがあって、今で言うビズデブ (business development = ビジネス開発) みたいなのがちゃんとできてて、そういう立ち回りができるポジションになりたいなと思って働いていて。

ぼく:学生でライブドアの「組織図が好き」ってすごいなw

さいそう:楽天でそういうのができるのが、楽天市場ではなくて、Infoseek っていう楽天で唯一のメディア系の部署の、誰も手を触れていない前略プロフィールで。誰も事業としての担当がいなかったんですよ。

ぼく:もともと買収したサービスだよね。

さいそう:買収して、放っといたら、めちゃくちゃ盛り上がってた、っていう説もあります。月に 14 億 PV くらいあってすごかったです。それの収益化を目指す、っていう感じですね。

ぼく:なるほどねえ。じゃあもともと楽天に入った段階から、いつかは起業しようかな〜とは思いつつ、具体的に、起業して何やるために楽天に入る!とかっていう感じでもなく。

さいそう:そうですね、結局、起業する勇気もなかったので。ただ勇気はないけど、間近で見たいなという。

ぼく:ロケットスタート、nanapi に、起業に向けて学びに行くっていうかんじか。

さいそう:そうですね。

ぼく:3 人目だから実質、立ち上げメンバーみたいなもんだよね。

さいそう:入社当時 5 人しかいなかったし、nanapi が生まれる前からオフィスの草むしりを手伝いにいったりしていました。

ぼく:素朴な疑問なんですけど、nanapi 買収されたじゃないですか、3 人目からいたじゃないですか。おいしい思い (解説: 株によるキャピタルゲイン)は出来たんですか?

三輪ちゃん:いくらもらったか僕が言いましょうか

ぼく:知ってるの?じゃあ編集でカットするから、こっそり。

さいそう:絶対知らないし、酔ってるでしょ!

三輪ちゃん:彼はね、株もらってたんで。(ニヤニヤ)


さいそう:いや株はもらっていませんがストック・オプションを持っていました。まぁ初期に入社したので、タイミングが良かったなと思います。それを全部突っ込んで起業して今に至ります。

三輪ちゃん:だから資本金が 10 億円あるんです。

テソン:言っちゃった。

ぼく:10 億はないよね?

さいそう:全然ないですwちょっと僕で尺取り過ぎました。

ぼく:いえいえ全然。じゃあ Rentio 三輪ちゃん。ちょっと出来あがってきてる感じだけど (プレモル 2 本目が空いた)、三輪ちゃんは楽天いるときとか、起業するぞ〜みたいな感じでは全くなかったよね。

Rentio 三輪ちゃんが起業を意識し始めたタイミング


三輪ちゃん:そうです、全然なくて、でもいつか起業したいって言ってました。でも実際、いつか起業したいって言ってる人ってめっちゃいるじゃないですか。でも実際にする人って少なくて。今日来てくれてる方の中でも、既に起業してる人は 1 人しかいないと。でもとりあえずいつか起業したかったので、なんとなくベンチャーかなと思って楽天に入社して、また違う (家電 EC の) ベンチャーに移って。

ぼく:なんとなくベンチャーかな、って感覚わかるわ。

三輪ちゃん:で、そこれは結構いろいろやらせてもらってたんですけど、社長がちょっとおかしくなってきて、この会社ヤバいなと思って、ここらへんで自分でやるしかないかなと、このまま行ってもこの船沈むなと思って…

さいそう:沈んだんでしょ?w

三輪ちゃん:沈んだww


ぼく:予想は正しかったと。

三輪ちゃん:正しかった。ちょっと遅かったんだけど。沈みかけてから行ってるんで。でもなんか起業に踏み切れない感じがめっちゃ分かったんですよ。楽天にいるとお給料そこそこ良くて、例えば大学の友達とか高校の友達からすると、「楽天?すごいな」みたいになってくるのを切るの、なかなかしんどいなみたいな。みなさんも、起業するための踏ん切りみたいのしんどいなって体験を将来すると思うんですけど。

ぼく:あるね。

三輪ちゃん:僕はそのきっかけが「社長がヤバくなった」っていうだけだったんで、自ら飛び込むぞっていうよりも、しょうがなく飛び込んだみたいな感じで。そういう意味では運良かった。

ぼく:もしかしすると、その会社が万が一うまくいっていたら...

三輪ちゃん:まだそこにいたかもしれない。楽しくやってたし、子供もいたし。起業しなかったかもしれない。でも「起業したい」とはずっと言ってたから、いざ起業するってなったときには嫁も「じゃあいいんじゃない」って言ってくれたのかもしれないですね。

ぼく:そうだよね、奥さんと子供いた状態で起業してるんだもんね。でもその EC のベンチャーに行ったタイミングで、どこかでは、将来するための学びになればみたいなのがあったのかな?

三輪ちゃん:楽天が大きい企業になっちゃったので、裁量も少ないしつまんないな〜と思って、もうちょっといろいろできるところに行こうと思って、小さいところに行ったっていう感じです。

ぼく:なるほどね。テソンはそういう意味だと他の 2 人とは違って、楽天っていう大企業から起業するまでにワンステップ挟まずそのまま起業してるんだよね。だからどのタイミングで起業するぞって思ってたのか、何で楽天っていう大企業に 1 回入ったのかっていうところを存分に語ってもらえると。

VIP Plaza テソンが起業を意識し始めたタイミング


テソン:起業しようと思っていたのは、昔からずっとそういう環境だったからってのが大きいです。僕のおじいちゃんおばあちゃんが韓国からこっちに移住してきて、100 年経つんですけど、そこからキム家ファミリー 100 人くらい増えてるんですよ。

ぼく:すげえw何世代目?

テソン:自分は 3 世代。4世代まで入れるともう 100 人くらいるんですが、その中でサラリーマン 1 人もいないんです。みんな焼肉屋さんとかパチンコ屋さん。マジでこれ本当なんですよ。そういう環境しか知らなかったんで、小学生くらいの時から、何か自分で将来やらなきゃいけないんだろうな、ホームレスになったら嫌だな、みたいな恐怖感がめちゃくちゃありました。

ぼく:すごい環境w テソンの親も自分で事業やってたんだ?

テソン:うちの親父は昔喫茶店やってて、めっちゃ貧乏だったんですよ。そこから粉モノが儲かるらしいと聞きつけた親父が粉モノ屋を始めたら超儲かって、すごい裕福な生活になって。そういうのを見てたんで、何かしら将来自分でやらなきゃいけないんだろうなって、ずっと思ってました。


テソン:ただ、さっき話した高校・大学の経験を経て、国際的な仕事がやりたいと。で、将来的には起業したいということで、色々学べそうな楽天に入社しました。

ぼく:なるほど。楽天入る前から、いつかは起業ってのが頭にあったわけだ。

テソン:楽天入って 2 年たって国際部に異動して、インドネシア事業立上げを 3 年くらいやったんですが、本質的な仕事ができなかったんですよね。楽天グループ全体としては、インドネシア撤退は最適化された決断だったと思うんですよ。このマーケットには当時 1,000 億円つぎ込みませんと。競合の Lazada が立上げて 7 年後の今も赤字を掘りまくっているので。

ぼく:Lazada も赤字なんや。どこも赤字ってことやん。

テソン:だから当時インドネシア単体に対して、楽天グループがキャッシュで 1,000 億円つぎ込みますかっていうと、グループ全体では撤退が最適解なんですよ。でもやっぱり、兵士として現地に乗り込んでいる身としては勝ちたいじゃないですか。

ぼく:勝ちたいよね。

テソン:ただ、勝てない。という中で、やっぱり立ち上げていた 3 年間、ムズムズしてたんですよね。本当の意味でマーケットに対して何かインパクトを与えるような、本質的な仕事は全くしていないなって。

ぼく:へー。テソンは海外事業の立ち上げとかめっちゃ楽しそうなことやってるなって羨ましく思ってたけど、そんなこと思ってたんやね。

テソン:だからそれが爆発して自分で起業しようと決意して、インドネシアでラーメン屋さんを立ち上げました

ぼく:え、ポール・グレアムの「ラーメン代稼ぎ」とかじゃなくて?


テソン:リアルなラーメン屋です。ラーメン屋が 1 店舗立ち上がった時点で楽天を辞めました。

ぼく:その 2 つは並行してたの?

テソン:そう、楽天やりながらラーメン屋さんを立ち上げて。でも辞めたあと半年くらいで、ちょっと違うなと思い始めて。自分でキッチンに立てるわけじゃないし、メニュー考案できるわけじゃないから、日本のブランドを持ってこなければいけない。するとブローカー (間に入って何もしない的な意味で) みたいになってしまって、28 歳でやることじゃないと悩みはじめて、自分が本質的に一番得意なことは何だろうと振り返った時に、EC しかなかったので、EC に戻りました。

ぼく:そんなかんじだったのね。

「大企業」「スタートアップ」「起業後」で学べるものの違い


ぼく:みんなじゃあ楽天に入る前から起業ってもの自体は意識していたってことなんだけど、楽天に入ったこと自体は良かったと思ってるの?楽天で身につけたことで今に役立ってることとかある?

大企業で得られたもの


三輪ちゃん:僕の場合、楽天のときに EC コンサルタントとして店舗さんのサポートをさせてもらってたし、次の会社も EC をやっていたので、EC の店舗運営が如何に大変かをしっかり理解していたから今の成長が出来てる、と思うかな。例えば広告を打ってアクセスを 10 倍にすれば、CVR が下がらなければだけど、理論的には売上は 10 倍になるじゃん?

ぼく:なるでしょ?


三輪ちゃん:でもその裏側には 10 倍の出荷や、問い合せ、クレームがあると言うことを理解してから計画しないと、絶対に無理が生じてクオリティが下がって、結果的に事業もダメになるんだよね。

ぼく:あーなるほどね。ロジまわりとかオペレーションも組み上げながらじゃないと、事業を大きくしていけないんだ。

三輪ちゃん:そう。そこを最初から理解していたのは良かったかな。

さいそう:僕も楽天時代からずっと web ディレクターをやってきたので、起業してからの仕事内容には活かしまくれています。

ぼく:今は web ディレクターだけやってるってわけじゃないでしょ?

さいそう:web ディレクターって基本なんでも屋なので、社長業とほぼ同じかなと思います。なので起業するなら web ディレクターがおすすめです

ぼく:そういうもんなのかw テソンは?

テソン:サラリーマン時代に楽天インドネシアの立上げで経験したこと全てが、いまの事業に活きています。海外かつ新興国での採用、開発、営業、マーケ、KPI の回し方などで色んな失敗を 3 巡くらい経験した後の起業だったので、スタート時点で「何をやったら失敗するか」をある程度理解できていたのは非常に良かったと思います。

ぼく:3 巡は多いな...。やってること自体は、楽天にいた頃と起業後でけっこう似ているってことね。

テソン:そうだね、大企業でもスタートアップでも、事業責任者という立場であればやるべきことに大差はないと思っていて。大局的な勝ち筋を定めて、必要な人と金を集めて、毎日 KPI を追い続けて、スケールさせて、収入を支出より大きくする。

ぼく:なるほどなるほど。起業に向けた良い修行になってたってことね。

テソン:ただ両方経験したいま思うことは、起業家としてやっている今のほうが日々圧倒的に本質的な仕事をしている、ということです。前職時代はなんだかんだ本質的じゃない仕事も多かったからね。それはそれで楽しくやるんだけどw

三輪ちゃん:あとは人脈ですかね・・・。こうして一流大卒のイケてる方たちとお知り合いになれてこういうイベントをやらせてもらったり・・・w

ぼく:あー。今はどうか分かんないけど、10 年前とかベンチャーに高学歴な人ってあんまりいなかったよね正直。

三輪ちゃん:学歴だけじゃないけど、実際、一緒に働けた人が本当に良かったと思う。みんな優秀だった。


三輪ちゃん:僕が楽天で配属された部署は本当に優秀な人ばかりで、当時 30 歳くらいだったマネージャが今は楽天の常務執行役員 CMOとかめちゃめちゃ偉くなってるし、リーダーでメンターだった人がこの前 27 億円調達したプレイド代表の倉橋さん、1 個上で仲良くさせてもらってた先輩が Fril 創ってそのあと AnyPay で代表になった井上さん

ぼく:すげえwスター軍団ww

三輪ちゃん:こういう人たちと働けたのは本当に良かった。

さいそう:それでいうと、大企業で働いたことで一番よかったことは、エンジニアスキルを持つ共同創業者と出会えたこと。あとは、いまの奥さんと出会えたことです。

ぼく:確かにw でもそういえば、この 3 人ってみんな、新卒同期が共同創業者になってるやん。優秀な人とたくさん出会える、一緒に働いた経験を持てる、っていうのは大企業ならではかもね。会社にもよると思うけど。

さいそう:あとは、基本的なビジネスマナーがしっかり身についたのでよかったです。資料の作り方や礼儀などもちゃんと覚えました。

三輪ちゃん:僕も楽天のときにエクセルの使い方とか関数とかを出来る先輩たちに教えてもらってたのね。それは超ありがたかった。でももう少し上のレベルの、例えば財務諸表の読み方とかはしっかりとは教えてもらえなかったんだよね。当時いろいろ本を読んだんだけどちんぷんかんぷんだった。

ぼく:ぼくは仕事がらそのへんガッツリ叩き込まれたけど (※M&A の部署に最初配属されました)、そうでもないとなかなか教えてもらう機会ってないよねぇ。

三輪ちゃん:小さい会社だと、全てが基本的に自己責任になるから実践的に学べるので、そういう意味では良いと思う。起業してから自分でいろいろこなすようになって、そこから本を読んだら結構理解できるようになって、今では「IRR が~」とか偉そうに言えるようになった。

ぼく:最近では決算書読んでみた noteとか書いちゃうぐらいやもんねw

三輪ちゃん:これはうちのメンバーにも言えることで、今まで部下なんて持ったことがなかったメンバーも、仕方ないと言うかやるしかないのでマネジメントしてくれてるw本とか読みながらwでもそれが本当に良いところだと思う。

さいそう:その他に、大企業のほうがよかったことは給料ですね。お金のためだけだったら大企業がいいと思います。


ぼく:えらい生々しいの出たな。他の 2 人はどう?

三輪ちゃん:新卒 1 年目の待遇はやっぱり大企業は良いよね。給料も良いし、例えば合コンに行ってもそこそこモテるし。

ぼく:そうなん?僕全然呼んでもらえなかったから分からない。。。

三輪ちゃん:僕も彼女いたので行きませんでした!...でもその程度で、そんなの数年ですぐ状況変わるんだから、お金のためって理由だけで大企業選ぶぐらいなら、好きなとこ行ったほうがよいと思うかな。

スタートアップだからこそ得られたもの


ぼく:大企業で得られたものって話を聞いたけど、逆にスタートアップだからこそ味わえた経験や体験みたいなものってある?

三輪ちゃん:自分たちがゼロから生み出したサービスで喜んでくれる、楽しんでくれる人がいると言うのは本当に嬉しい。大企業だとたぶんその経験を味わえる人はごく一部なんじゃないかな〜。

さいそう:大企業だとなかなか難しいって意味では、オフィスがどんどん移転して大きくなったり、自分でゼロから会社の仕組み・体制を作っていったものが、みんなにも使われることかなと思います。大企業にいると、会社の体制づくりとかはあまりできないので。

ぼく:確かに、それやらせてもらえるまでに何年かかるねん、って話やもんなぁ。

さいそう:何より、みんなで一緒に未来をつくっていくんだ!というキラキラした気持ちで仕事できるのは本当に楽しいです。飲み会で愚痴とかでないのも最高です。

ぼく:学生に、愚痴ばっかりのサラリーマン飲み会がリアルに想像できるのかなw とはいえそう甘いモンでもないと思うんやけど、スタートアップまじやべぇ、やめたい、とか思ったことはある?

スタートアップまじヤベぇと思った話


三輪ちゃん:今は本当にないかな!むしろまだいろいろやりたすぎて・・・と言う感じw でも 1 年目の苦労とかはもうやりたくないかもw 他の 2 人のほうがヤバい話ならあるんじゃないかな。

さいそう:nanapi 時代にスタートアップでサラリーマンとして働いていた時代は、やめたいと思ったことは一度もないです。ただ、実力がなさすぎるので悔しくて泣いたりしたことはあります

ぼく:さいそうが泣いてるところとか想像つかないんやけど...ダウト。

さいそう:ホントだって。自分で起業してからも、やめたいと思ったことはないけど、鬱ぽくなることは何度もある(笑)。眠れないとか独り言多くなるとかはザラです。

ぼく:あぁそっちのほうがリアルだわ...。テソンは講演とかで話してるの聞いたことあるけど、けっこうヤベぇ話あるよね?

テソン:そうだね、辞めたいとは思ったことないけど、ヤベェとは毎日思ってますw

ぼく:言える範囲で、どんなヤベぇことが起きるの?

テソン:一番ヤバかったのは、起業して 3 年目に共同創業者、インドネシア華僑なんだけど、が辞めたいと言い出したんだよね。で、例のごとく創業者間株主契約を結んでなくて


ぼく:うわ、時々聞くやつだ。買い戻したいんだけど金額で揉めるんだよね。

テソン:そう。彼の保有株を買い戻すのに当時の時価でウン億円を要求されたんだよね。

ぼく:それ経営陣が出さなきゃいけないんよね?無理やんなそれは。。

テソン:もちろん無理無理。だからこれを適正価格で買い戻すための血なまぐさい交渉に 4 カ月間を費やしました。(編集にて割愛)

ぼく:それはスタートアップ、というか創業者ならではのHARD THINGSやな。経験してみたいとは全く思わないけど。笑

テソン:その間も日々の業務では、キーマンが競合に引っこ抜かれたり、倉庫の人間が黒魔術に掛かって商品がなくなったり、無情にもいろんな問題が起きるわけで。

ぼく:え、黒魔術


テソン:日々ヤバイことだらけで超楽しいです。

ぼく:ヤバイことも楽しいと思えるぐらいの人が起業しているのか、起業してからの過程で頭がやられちゃったのか、ちょっと僕には判断つかないですね...

スタートアップはリスクではないのか


ぼく:これ実は前から聞いてみたかったんだけど、起業するのとかスタートアップで働くのとかって、怖いとかリスクだっていう風に感じたことはない?自分自身のキャリアについてもそうだけど、社員とか家族とかに対してって観点も含めて。

テソン:本気で起業家やっていれば戦闘能力が飛躍的に高まるので、次のキャリアは腐るほど転がっていると思うよね。

ぼく:でたサイヤ人理論。

さいそう:僕もキャリアの視点で失敗することは間違いなくゼロだと思っています。真面目にちゃんとやっていれば、ある程度の起業経験は必ず評価されると信じているので。

ぼく:なるほどね。どっちも共通してるのは、「ちゃんと」やることやってればっていう前提のものととはいえ、普通に企業で働くよりは実力つくよと。

三輪ちゃん:僕は起業した当初でいうと、ゲームで言うとまだ 2 機くらい残ってるかなって思ってたんだよね(笑)。仮に 2 年目くらいで失敗してもどこか雇ってくれるだろうとw 背水の陣的なのもカッコいいけど、現実的に子どもがいたので死ぬわけにはいかなかったので、そういう感じで考えていたかな。

ぼく:面白い。そうよね、三輪ちゃん子どもいる状態で起業してるんやもんな...。でもその「2 機ぐらい残ってる」って感覚は大事よね。なんというか、キャリア市場の中である程度自分を客観的に評価できているというか。

さいそう:社員に対しては、たとえ会社が失敗しても、最高の転職ができるような体験を提供しようと思いながらヒリヒリ経営しているので心配していません。


三輪ちゃん:とはいえ僕は、ある程度の規模になってからは、社員に対しては...と言うのは常に考えているかな。仮に会社がダメになったら全力で社員の就職先は探すと思う。

ぼく:っていうスタートアップの良いも悪いも踏まえた上でだけど、人生やり直せるとしたら、大学出た後、もしくは大学行かないって選択肢あってもいいけど、大企業に就職する? ベンチャーいく? いきなり起業する?

三輪ちゃん:僕は楽天に入ったことを後悔したことはないから、今が 2008 年だったらまた楽天行くかな・・・。今の楽天は大きすぎるけど。メルカリとか DeNA なんかもちょっと大きすぎる気がするから、ちょっと大きめな heyとかプレイドとか SmartHRとか行ってみたい。入れてくれるか知らないけど。笑

さいそう:人生やり直せるとしたら、という仮定の話はあまり好きじゃないのでよくわかりませんw いまの時代に大学生だったら起業します。

テソン:僕ももし自分が学生時代に戻るのであれば、迷わず就職せずに起業します。ウチで 20 歳くらいの学生が何人かインターンしてますが、みんな本当に優秀でして、インターンなんかやってないで起業すればいいのに、と思いつつ口には出さずに心の中に秘めてますねw

ぼく:これ記事になったら翌日からみんな辞表持ってくるかもねw

テソン:それは困るw

最後に


ぼく:じゃあ、割といい時間になってきたから、最後にそれぞれから今日来てくれた皆さんに一言ずつメッセージを。


さいそう:crispy はまだ 4 名しかいない規模の会社なので、スタートアップを育て上げる経験をしたい人はめちゃくちゃ楽しいと思います!今なら社員番号一桁で入社できます!気軽に DM ください!
https://www.wantedly.com/companies/crispy-inc

ぼく:気持ちいいぐらいストレートなリクルーティングや。


三輪ちゃん:Rentio は、ガツガツ働きたい!と言う人も良いけど、しっかり本質を考えながら働きたいと言う人の方が向いていると思っています。もしご興味あれば是非!
https://www.wantedly.com/projects/276442

ぼく:三輪ちゃんもリクルーティングか。


テソン:世界戦の船に乗りたい人は、いますぐご連絡を!
https://twitter.com/tesongkim
https://www.facebook.com/tesong.kim
https://www.linkedin.com/in/tesong-kim-b7742836

ぼく:そうくるよねw 3 人の会社のどれかで働くことになるのか、別のスタートアップかそれとも大企業に行くのか、はたまた自分で起業しちゃうのか、色々選択肢はあってメリットデメリットあるけど、3 社の生々しいエピソードが少しでも皆さんが将来を考える参考になればいいなと思います。ではあらためて、crispy さいそうRentio 三輪ちゃんVIP Plaza テソン、ありがとうございました!


featuring...

crispy さいそう https://twitter.com/saiso
Rentio 三輪ちゃん https://twitter.com/miwawa0717
VIP Plaza テソン https://twitter.com/tesongkim
 
Q

マリノ五木田梨絵さんに「採用広報・マーケティング」を教えてもらったよ

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次に行く会社 (いよいよ来週スタート!) では、またイチから日本メンバーを集めないといけないということで、採用活動について改めて勉強中です。

(AppLovin ではリファラルのみで最高...?最強...?なメンバーが集まったけど、それは本当にたまたまで、マグレはもう二度と起きないかもしれないので。)

で、以前からちょいちょい Twitter とかで見かけるようになって気になっていたのが
「採用広報」「採用マーケティング」といったキーワード。

これは一度ぜひ詳しい人に教えてもらおう...!
ということで、ナイル社で Web マーケコンサル → HARES 社で HR マーケター という、人事とマーケの両方に詳しいレアキャラのマリノ五木田梨絵さん (カタカナ部分まで含めて本名) にランチがてら話を聞かせてもらいました。


(マリノ五木田梨絵さんの note https://note.mu/gokitarieと Twitter https://twitter.com/gokitarie要チェキラ)

ランチしたかっただけやんっていうツッコミは禁止な。
旦那様も会ったことあるしセフセフ。フランス人のイケメン!

例によってメモとったのを書き起こしてるだけなので、分かりづらい・ぼくにしか分からない箇所も多いと思いますが悪しからず。



採用マーケにしろ広報にしろ、短期ではなく長期的に取り組むべき活動だと認識するべし。
そして、ただ数を採用できればいいというものではなく、採用のあとまで効いてくる (事業やカルチャーのことを分かった、よりフィットしている人を採用できる可能性が高まる "べき"活動なので)。
その点を踏まえた上で企画・計画や評価を行うこと。

逆に、下手すると事業やプロダクトのことをよく知らない人が応募してきてしまう、というリスクもある。
そういう点では (事業の) マーケティング部門と人事部門が同じ課題を抱えているという場合も多々ある。
ので、その 2 部門が一緒に活動するところも増えてきている。


まずやらなきゃいけないのは「採用したい人」を定義すること。
ペルソナを作って、その人たちがどこ (物理的な意味でも、メディア的な意味でも) にいるかを考えて、打ち手を決める、という順番。
いわゆる「採用広報」で語られる手法は、マス向けのもの。
坂本がこれからジョインするところは、それが合っていないかもしれないので、注意が必要。


やるべきこととしてはまず「人と情報が集まる場所」を作ったほうがいい。
そこにコンテンツを溜める。
採用候補者 (潜在層含む) にはそこをフォローしておいてもらう。
「ここ読んどいて」みたいな形で、参照先としてシェアすることもできる。

その場所をどこにするかは悩みどころ。
理由は、企業から一般ユーザーへの情報発信の量が昔と比べてめちゃくちゃ増えているせいで、「企業発信の情報は信じられない」という人が増えてきているから。
 企業ドメインや企業の公式 SNS アカウントの情報は見ないし信じないとか、Wantedly 上の記事ってだけで (記事自体の面白さとは関係なく) 見ないとか。

(経営者で Twitter やる人が増えてきているのも恐らくその流れ)

ただし、情報の置き場所を 1 つに絞らないといけないのかというと、そんな決まりがあるわけではない。
例えば
  • note に会社の情報を書いて
  • 同じことを個人 blog にも書いて (ここは会社情報以外も書いて OK)
  • よりジュニア層へのリーチのために Wantedly にも同じことを書く
みたいなことをしても良い。

SEO 的な意味での重複コンテンツとかは気にしなくていい (どうせサーチ経由ではそんなに入ってこない)。
それぞれのメディアでユーザーはけっこう住み分けられてそうな気もする。
懸念があるとしたら、SNS で拡散される対象がバラけてしまうかもしれないという点。

ちなみにオウンドメディアはどうかというと、
  • 熱意ある担当者
  • 継続的に投稿できるネタ (を見つけてこれる人)
  • お金・予算
がないとつらたんになるので、この 3 つがない企業にはあまりおすすめできない。
やるメリットは、デザインの自由度、プラットフォーム (SNS, note, Wantedly など) に依存しないですむこと、など。


コンテンツがないよぅ、と悩んでいる人には「よく聞かれる質問への回答を記事にすると良い」とアドバイスすることが多い。
あとは事業の紹介や、中で働いている人、クライアントの事例など。
主目的としては、拡散としてというよりも、参照用。じわじわ効く。

メンバーが増えてきたら、外向けの発信を頑張るだけでなく、インナーブランディング (企業が従業員に自社ブランドに対する意識を高める施策) を頑張るというのもアリかもしれない。
社員に仕事や「その会社に所属していること」を楽しんでもらい、それをさらにコンテンツ化する。
メンバー自身にも *自発的に* 発信してもらう。

(参考まで: 最近読んだ "一度外資系企業にハマると戻れない3つの「外資沼」とは?"にあった #LOVEWHEREYOUWORKの話とかこれに近いなと思った)



こんなかんじです!

これまでやってきた自分の blog や SNS を通じての情報発信が、採用マーケ・PR って観点からそれほど間違ったアクションじゃなかったと再認識できて安心しました。

action item としては
  1. まずは新しく入る会社の文化や人についてきちんと知る、理解する
  2. これから採用したい人について、なるべく解像度高く、チームで共通認識を持つ
  3. その人がいそうな場所、見てそうなメディア、リーチできそうな手段を考える
  4. その人が興味のありそうなコンテンツを、酸いも甘いも定期的に発信する
  5. とりあえずは自分の blog と SNS。どのメディアをホームグラウンドにするか決めるまでは
というかんじかなぁ。

(4. に関して、いいことばかり書くのではなく、現状の企業課題含めできる限りリアルな情報を発信した方が高感度が上がるそうです)

多分しばらくしたらまた、自分の所属企業のちょっといい話ばかり投稿するおじさんになりますので。
そこんとこヨロシクです!

Q

Smartly.ioに日本1人目としてjoinしました!

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APAC HQのシンガポールにて。全員は揃わずw

このたび Smartly.ioという海外発スタートアップに、日本 1 人目のメンバーとしてジョインしました!

初めて聞いたよって人も多いかと思いますが、Smartly.io は正式にはスマートリー ドット アイオーと読みます。
簡単にスマートリーと呼んでいただいても大丈夫です。

北欧フィンランドが発祥で、本社はヘルシンキにあります。



出典: 海外旅行ガイド

=====
事業領域はマーケティング・オートメーションです。
現在は Facebook と Pinterest のマーケティング・パートナーとして、同プラットフォームにおける広告運用の効率を高めるテクノロジーとサービスを提供しています。

グローバルでは堅調に伸びていて、メンバーはすでに 300 人を超えています。
ヨーロッパ以外にもオフィスを増やしていて、アジアではシンガポールに 20 名強、あと中国とオーストラリアに数名ずついます。

ぼくのオフィシャルな肩書きは Sales Director (Japan) で、いわゆる営業責任者ですが、気持ち的には日本市場を大きくするための何でも屋さんです!
この投稿の最後にも載せますが、これから徐々にビジネスを伸ばして、日本でメンバーも採用していきます。

(これから立ち上げるぞっていう、この期待と不安の間を揺れる感じが、楽しい...)



ロゴ可愛い
=====
詳しい話を聞いてみたいという広告主または代理店の方 (特に Facebook 広告運用でお困りの方や、より効率的に伸ばしたい方) がいらっしゃったら、どこへでもご説明に伺います!
…と言いたいところなのですが、来週ICCで福岡、再来週また研修でヘルシンキ (寒そう) としばらく東京にいないので、打ち合わせが出来るとしたら3月の中旬以降とかになってしまいそうです。。

それでもよければ早めに日程抑えますので、TwitterFacebookで是非お気軽にご連絡くださいませ。

=====
Smartly.io という会社のことやプロダクトのことなど、この blog などで発信していくので、楽しみにしててください。
今のところ、会社のカルチャーや仕事のしかたなど、既に驚くことの連続です…(いい意味で)

聞いてみたいことがある方は、こちらの質問箱からも受け付けております。
(Twitterをフォローするのをお忘れなく)



=====
あ、あとあと!日本 2 人目のメンバーも募集してます!!切実に!!
詳細 (LinkedIn) → Senior Customer Success Manager (Japanese speaking)


長くなるので改めて post しますが、ちょーっとでも興味あるよ、話聞いてみたいって方は、カジュアルに TwitterFacebookLinkedIn等でご連絡ください。

日本立ち上げ、めちゃ楽しいよ!
Smartly.io のカルチャーも人も働く環境も、めちゃ良いよ!
日本にまだ無いのはオフィスぐらいかな!(爆

=====
では、これから家族の待つ東京に飛びます!
アデュ〜

Q





アプリマーケター注目!Apple Search Ads運用の負け組と勝ち組を分けるものは?

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約半年前、Apple Search Ads (App Store上の検索広告) が日本でローンチされる直前に書いたこの記事 (いよいよ日本でも開始!『Apple Search Ads』について必ず知っておきたいポイント) が、なにげに累計 20,000PV ぐらいあって、やっぱ業界的にすごい注目されてるんだなぁと思ったんですね。

それから半年たって、実際ストアで何か検索すると広告が出ないことがないってぐらい導入が進んでるみたいなんですが、あんまりベストプラクティスみたいなものが世に出てないなぁと思ったんですよね。

なので今回、3 たびリバティーンズさん (マニアックに詳しいので楽しいw) にお話伺ってきましたので以下インタビュー形式でお届けします!



ぼく:Apple Search Ads が日本でも開始されてから約半年たちましたが、使ってる会社さんかなり増えてきてませんか?

リバティーンズ 堂道:そうですね、ただ、「試しに使い始めたばかり」ってところとか、使ったことないところもまだまだあります。

左から堂道さん、齋藤さん、中島さん

ぼく:使ってみたけど効果が悪かったから止めた、みたいな話もたま〜に聞くんですよね。でもそんなことなんてあり得ます??

堂道:結果の見方がちょっと特殊なので、それを理解できてなくて「効果が悪い」と勘違いしちゃってる可能性はあると思います。

ぼく:結果の見方が特殊、ってどういうことですか?

リバティーンズ 中島:Apple Search Ads の役割は実は 3 つあります。
  1. 広告媒体
  2. オーガニックのインストールの増加
  3. ASOに最適なデータを集めるツール

1.広告媒体としての Apple Search Ads の成果を見る際の注意点


ぼく:1 はなんとなくわかります...

中島:実は 1 についても注意が必要なんですよ。坂本さん、アプリのインストール広告で成果としてカウントされるものって何ですか?

ぼく:えっ?新規のインストール...ですよね?

中島:実は、トラッキングツールで「インストール」とカウントされているもののうち、半分以上が「再ダウンロード」なんですよ。


ぼく:えっ?一度アプリをアンインストールして、IDFA リセットして、もっぺんインストールしてるってのがめちゃくちゃ多いみたいな話ですか?

中島:IDFA リセットするユーザーはそう多くないのですが、アンインストールしたアプリを久しぶりにもう一度やろうってダウンロードすることってありませんか?

ぼく:ありますね...昔すごいハマったアプリを久しぶりにやりたい、とか。

中島:SDK ではそれは新規インストールとしてカウントされず、リエンゲージメント広告をやってたりしない限りは、オーガニックとして扱われてしまいます。仮に、新規インストール促進の広告に触れていたとしても。

ぼく:なるほど...!

中島:あとは、同じユーザーが端末を変えてもう一度同じアプリをインストールし直す、みたいなやつ。そのユーザーが新しい端末で広告に触れていた場合、トラッキング SDK はそれを新規インストールとして捉えてしまいますが、Apple だけは Apple ID ベースでそれが再インストールだと把握できるんですよ。

ぼく:あぁ、確かに。

中島:そしてゲームの場合、あるデータによると、70% の課金は再ダウンロードユーザーから発生しているそうです。

ぼく:まじすか。多い...!でも確かに、一度アンインストールしたけどわざわざもっぺんダウンロードし直したりとか、端末変えてもまだそのゲームやり続けようとかってユーザー、いかにもそのゲーム大好きな人ですもんね。

中島:その通りです。実際に弊社が運用してみても再ダウンロードユーザーからの課金率は新規ユーザーからの課金率よりも高いですね。ARPPU (Average Revenue Per Paid User = 課金ユーザー 1 人あたりの平均収益) に関しても新規ダウンロードユーザーより 2 倍ほど高い傾向が見られます。

ぼく:ふむふむ。それと Apple Search Ads の成果の見方はどう関係するんですか?

中島:アドネットワークで広告を回す際に、SDK がインストール済と判断してデリタゲ (配信対象から除外) するユーザーの中には、既にそのアプリを端末からアンインストールしている人も含まれるわけです。Apple Search Ads はそういう人にも配信されるので...

ぼく:あぁ、SDK の側で成果を見ると、その人のインストールが含まれなくなっちゃうのか。

中島:そうです。オーガニックのほうに含まれてしまいます。

2.Apple Search Ads によるオーガニックのインストールの増加


リバティーンズ 齋藤:さらに、Apple Search Ads を実施することで、任意のキーワードで広告をかけていると、Apple Search Ads の広告でクリックを発生させずとも、実質 Apple Search Ads 経由でダウンロードを発生させることが可能になります。

ぼく:ごめんなさい、全然意味がわからないです。笑


齋藤:App Store の広告ではない部分の検索順位のアルゴリズムの話ですね。Apple Search Ads に出稿することが、順位上昇のためにはかなり有効的であることがわかっています。

ぼく:えっ、広告がそれ以外のところの検索順位に影響するんですか?


齋藤:そうなんです。あるキーワードで広告が表示されたアプリは、もともとのオーガニック順位が 14 位以下だった場合、多くの場合、オーガニックの順位が 13 位まで上がるんです。元々 13 位以上であればそのままです。

ぼく:えっ...!なんですかその裏技みたいなやつw

齋藤:で、広告ではないところからクリックされたら当然広告費用は発生しないじゃないですか。なので、目に見える広告経由のインストールの他に、広告を出したことによって増えたオーガニックインストールも成果に含めないと、CPI を本来よりも過大に計算してしまうんです。

ぼく:知らなかった...

齋藤:Apple Search Ads で特定のキーワードで CPC を上げて入札すると、瞬間的ではありますが、コンバージョン件数が増えてキーワードに対する順位が上がります。この順位をキープする役割を担うのが ASO なんですね。

ぼく:なるほど、そういう意味でも、広告だけでも ASO だけでもだめなんですね。

堂道:ただ、この現象は Apple が対応しているのか、前ほど顕著ではなくなってきました。以前は 8 割ぐらいの確率でこの現象が起きていましたが、今では 2 割ぐらいしか発生していない気がします。

ぼく:そういうのってどうしてリバティーンズさん気付くんですか?

堂道:検索広告と ASO だけひたすら検証してるんで。他にも色々ありますよw 今後も変わるでしょうしね。

3.ASO に最適なデータを集めるツールとしての Apple Search Ads


堂道:あとは前回でもお話しましたが、アプリごとにどのキーワードにリーチするのが効果的かというデータを集めるのにも、Apple Search Ads は効果的です。

ぼく:具体的にキーワードごとのどんなデータを見るんですか?

堂道:CV 数から検索ボリュームのポテンシャルを、CVR からキーワードとアプリの相性、どんなキーワードがユーザーに「刺さる」かを見ます。我々は必ず検索広告の運用と ASO をセットで行うので、そのデータをもとにアプリストアを改善し、再度 Apple Search Ads を走らせてまた有効なキーワードを探す、のPDCAを回しています。

ぼく:これは ASO のノウハウがないと出来ないので、ただ Apple Search Ads が売れるから取り扱ってます、みたいな広告代理店には出来ないですね。


堂道:あと、相性がいいキーワードが分かると、どの文言でアプリを説明するとユーザーに響くかが分かるじゃないですか。それを使って CVR が高いクリエティブを作成して、UAC にも活かすようにしています。バナーや Google 検索のキーワードだったり広告文言だったりですね。

ぼく:おぉぉ...確かにそれ出来ますね。すごい。聞いたら分かるけど、全然思いつかなかった。そう考えると、短期よりは何周か改善を回してからのほうが、本当の成果が評価できそうですね。

Apple Search Ads は誰が運用しても同じなのか


ぼく:正直これだけプロダクトが強いと、運用ドライバーがあんまり無いんじゃないかとか、誰が運用しても同じようなパフォーマンスが出るんじゃないかって気がしてたんですよ。

中島:確かにプロダクト自体は強いですが、前述のような理由から、ASO をしっかり出来る人があわせて Apple Search Ads も運用しないと、パフォーマンスにだいぶ差がでてきます。ASO のノウハウがあり、なおかつ「完全一致でどれだけ獲得できるか」という運用ができる代理店であれば、高いパフォーマンスは出せると思います。

ぼく:わかりみが深い。

中島:私達はだいぶ長いこと ASO と Apple Search Ads、あと Google の UAC にも取り組んでいるので自信はあります。ASO も、表層的なところでコンサルをやってお金をとるような事業者の話とかも聞きますが、Google の検索エンジン対策 (SEO) と同じで、アルゴリズムは時々変わるし、その内容をちゃんと理解しないと対応することは出来ない。

ぼく:ASO と SEO って概念としては似たものですよね?

中島:そうですね。ASO で重要なのは、特定のキーワードと該当アプリとの関連性の強さです。これを Apple は「関連性」、Google は「品質スコア」と呼んでいますが、内容は同じです。

ぼく:なるほど。んで、その関連性を高める施策を行うわけですね。

中島:関連性および品質スコアを上げる方法には 2 種類あります。キーワードを直接 ASO の中に組み込む方法と、間接的に組み込む方法です。

ぼく:そんなのがあるんですね...。たまに App Store で検索したとき、そのクエリがアプリ名にも説明文にも入っていないのに上位に表示されることがありますが、それって「間接的に」そのキーワードが組み込まれているってことですか?

中島:その場合は、developer console で「キーワード」にその単語が含まれている可能性がありますが、現象としてはそんなかんじです。独自のノウハウになるので詳細はお伝えできないのですが、上記の両方を満たした ASO を導入すれば該当キーワードの関連性が最大化され、該当キーワード及びその関連キーワードの CPI が安くなります。

ぼく:なるほど。ツールとか使って Apple Search Ads 使ってる人は、そこらへん自分でやらないといけないから大変ですね。

中島:代理店さんに運用してもらってる方とかは、そこまでちゃんと運用されてるかを把握するために、具体的に行なってる施策の内容を聞いてみたほうがいいかもしれませんね。



ぼく:上手い運用があるってことは、逆に失敗してしまった例なんかもあるんでしょうか?

齋藤:クライアントの求める水準があまりに高いってことはあります。アプリそのものの課金環境がまだ成熟していないにも関わらず、Apple Search Ads や ASO に過剰な成果を求めてくるといったケースですね。

ぼく:ゲームがつまらないから広告効果悪いんですよ、って言いたくなるようなことは僕も経験ありますね...。

齋藤:リリースされて間もないアプリでは時々あります。

ぼく:そういう時ってどうされてます?笑

齋藤:リリース前に想定していた ARPU や課金率に対して大幅に達していない状況だと、どんなに頑張って運用してもさすがに ROI をプラスにすることが困難なので、運用を停止することがあります。そういう時は他の広告媒体でも 1 日数千円しか使えないという状況に陥っていることが多いですね。

ぼく:やっぱそうですよね。いくら効果がいい広告媒体とはいえ、魔法ではないので、悪いアプリを良くすることまでは出来ない...。

齋藤:そう思います。また、アプリによっては Apple Search Ads の特性上効果が合わないことがあり、運用の停止をこちらから提案することがあります。

ぼく:いやでも、効果ないって分かってるのに売上・利益のためだけにズルズル引き延ばすような代理店もあるって聞くので、だいぶ誠実ですよそれ。いや今日もすごい勉強になりました、ありがとうございました!



以上です、いかがだったでしょうか?

もしリバティーンズ社に ASO と Apple Search Ads 運用をお願いしたい・相談したい方がいたら、ご紹介可能なので気軽にお声がけください (*^ω^*)


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Q

本社出張がこんなに楽しくていいの!?ヘルシンキ1日目

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前々回の blog の通り、今月から北欧フィンランドはヘルシンキ発の Smartly.io (スマートリー ドット アイオー) というスタートアップで働いています。

今回、新入社員研修でヘルシンキの本社に来ています。

昨日 (日曜日) の午後に到着して、まだ少ししか過ごしていないのですが、静かなこの街の雰囲気の良さに、とても気分が良くなっているので自慢させてください。笑

ホテル


Hotel Helka (ホテル ヘルカ)という、Helsinki セントラル駅からたった 4 分という好立地のホテルです。
4 つ星です。
ヘルシンキのホテルは値段が高いのですが、ここはクオリティの割にリーズナブルです。


部屋はこんな感じ。
広さは大したことないんだけど、白基調と木で統一感・清潔感があって、オシャレです。
手前にあるのは黒電話型のプッシュホンです。欲しいw


受付はタブレットで自分でやる方式でした。
名前を入れたら部屋番号が表示されて、カードキーを読み取らせて部屋を登録するだけ。
困ったときのために一応スタッフは 1 人いたけど、めっちゃ効率的で良いなと思いました。

Marimekko


妻が大好きで、いくつかお土産のオーダーも入っていたので、到着したその日に行ってきました。

ヘルシンキ市内には何店舗あるか知らないけど、割とそこらへんにショップがあります。
ホテルから徒歩圏内のショッピングモール内にあったので、ラッキーでした。


Marimekko の帰りにスーパーマーケットで Geisha チョコレート (フィンランド Fazer 社。参照: Wikipedia) も購入。
ショッピングバッグのかわりにムーミンの布袋?をチョイス。


なおホテルのコーヒーカップも Marimekko のウニッコ柄。
朝からこれでコーヒー飲むと、ちょっとアガります。笑

サウナ


フィンランドといえばサウナ。
その中でも、冷えた体をなんと極寒の海に浸かって冷やすというスペシャルな場所Löyly (ロウリュ)」にチャレンジしてきました。


外観はこんなかんじ。
木を組んで作った風で、なかなかスタイリッシュです。
溶けてきてはいるけど、まだ雪が残っているのがわかりますね。


スチームサウナで身体を温めたら、この階段を降りて海に入ります。
外気温はだいたい 0〜2 ℃。
別に罰ゲームとかじゃないんですよ、多分マジメなんですよ、これ作った人。笑


これ写真にすると全く伝わらないんですが、冷たいです。
日本の銭湯にある水風呂とかならしばらく入っていられるんですが、これは本当に 2 秒でギブアップでした。
足が一番最初に限界になります。


正面から見るとこの表情。
セクシーですね。
慣れるかなと思って何度かトライしたけど、何度やっても 2 秒でギブアップでした。。

ちなみにこのサウナ、観光客も多いけど (日本人も 5-6 人いた) 普通に地元フィンランドの人も行く場所っぽい。
レストランも併設されているのですがそこは試さなかったので、また別の機会に行ってみたいです。


こんなかんじで、賑やかな大都市よりも落ち着いた場所、ゴミゴミした大都市よりもスッキリとしたデザインコンシャスな街並みのほうが好みの方には、きっと気に入ってもらえるんじゃないかと思います。

ヘルシンキに定期的に来る機会が欲しくて、英語が話せて、日本事業の立ち上げというなかなか出来ない経験をしてみたい方 (いるのか...?w) は、ぼくらが東京で募集しているポジションを是非チェックしてみてください! →Senior Customer Success Manager


Q

入社1ヶ月!Smartly.ioに入って驚いた3つのこと

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Smartly.ioに入って今日でちょうど1ヶ月。
社内研修のため、入社してから2度目のシンガポールに来ています。

外気温は30度超え、Tシャツ&短パンだぜ

研修やら営業やら (あと途中で挟んだ ICC やら) でバタバタしていましたが、記憶がまだ新鮮なうちに、この 1 ヶ月で発見した Smartly.ioの (僕にとっての) 驚きポイントについて振り返ってみようと思います!

1. フィードバック大事にしすぎ


お客様の声を聞いて、プロダクトやサービスの改善に活かす。
素晴らしいですね。
なかなか簡単ではないので、これが出来ているだけでも十分良い会社と言えると思います。

Smartly.ioが凄いなと思ったのは、お客様からのものはもちろん、社内からのフィードバックについても徹底的に集めて、改善に活かそうとしているところ。

例えば、
  • 入社 2 日目、この会社で一番「外部の目」を持ってるよねってことで、何でも良いから改善できるところがあったら教えて、と言われる
  • 全ての研修メニューの後に、講師に対してフィードバックをすることを求められる
  • 本社研修の最終日、1.5 時間がっつり時間をとって、新入社員 10 人でプロダクトに対する改善点をブレスト、プロダクトデザイナーがファシリテータを務める
とか (上記はごく一部)。

同期入社。アメリカ、オランダ、シンガポール、フランス、フィンランド、日本。

これ、言うほど簡単じゃないんですよ。

というのも、良いなと思って見習って、僕も色んな人に積極的にフィードバックを求めるようにしてみたんですね。

そしたら、良いことも多少は言われるんですが、自分の出来ていないところについても当然指摘されるわけで。
(改善するという目的からすると、むしろ批判的な意見のほうが重要)

なので、変なプライドを持たず、自分に対する批判を受け入れる姿勢だったり、「相手のために言ってるんだよ」っていうお互いの信頼感だったり、そういったものがないと成立させるのが難しい慣習なのです。

フィードバック文化が成立する条件、については今後もうちょい深掘りしたいな。

2. サポート担当いなさすぎ


Smartly.ioには、専任のユーザーサポート担当や部署がありません。
外注しているとかでもありません。

にもかかわらず、平日は 24 時間いつでも平均 7 分以内に必ず回答するチャットサポート、というものを実現しています。

どうやっているのか?
答えは簡単、社員全員でシフト組んでサポートを行っているのです。

アジア→ヨーロッパ→アメリカ、とバトンを受け渡すことでダウンタイムもなし。

全社MTGが開かれるカフェテリア

Smartly.ioのプロダクトは日々進化し続けている (1 日に 10 個の新しい機能がリリースされているらしい) ので、油断するとすぐプロダクト知識が遅れてしまいます。
定期的に (最低でも月に数回) サポートのシフトに入ることで、プロダクト知識をリフレッシュすることが出来る良い機会になっていると思います。

サポート専任の担当がいないと書きましたが、実は Support Operations という名前の部署はあります。

このチームが主にやっているのは、上記の「全社員によるサポート」体制を整備することに加えて、チャットサポートを通じて集められたお客様からの声をまとめてプロダクトチームに届ける、という仕事です。

お客様とのチャットサポートで問題が解決したら、そのスレッドを担当していた人は、その問題が何によって起きていたのかを「タグ付け」するというルールになっています。

Support Operations の人はその内容をカテゴライズして (バグなのか、UIUXが分かりにくいのか、など)、担当するプロダクトチームにフィードバックします。

そうやって、お客様の声をほぼリアルタイムで集めてプロダクトにフィードバックする仕組みが出来ているからこそ、素早い開発・改善が可能になっているんですね。

(1つ目のポイントとも関係してきますね。フィードバック大事)

3. 日本期待されすぎ


日本に限らず、グローバル企業のローカルオフィスあるあるだと思うのですが、「本社の注目を集める」ことって何気にけっこう難しくて、大事な仕事だったりするんですよね。

そうしないと、必要なときに必要なリソースを得るのが難しくなったり、ローカルのニーズに合わせたプロダクト開発をしてもらえなかったりするので。

Smartly.ioはぼくが日本人 1 人目で、ビジネス的にもまだ日本の存在感はほぼゼロに近い状態。

にも関わらず、研修で訪れた本社では、社長はじめ経営トップがわざわざ話しかけに来てくれて。

いわく、日本はポテンシャルがめっちゃ大きい割に今までノータッチだった、ようやく良い人が採用できたからこれから超期待している、しばらくして日本の市場のことがもっと分かったら時間とって教えて欲しい、と。

ちょっぴりプレッシャーに感じたwけれど、でも期待されないよりはメチャ期待されたほうが良いよね。
気合い入りました!

ときどき海外から応援に来てくれます(新橋に)

幸い、今月に入ってからお話させてもらってるところは概ね反応良好 (フォローアップが間に合わないぐらい…)。
新規にお問い合わせや紹介も連日のようにいただいていて、恐らく来月からゴールデンウィーク前には結構ビジネス立ち上がるんじゃないかな!
…という感触。

=====

そうなってくると遅かれ早かれぼく 1 人では手が回らなくなってくる…

ということで、ホントしつこいようですがw Smartly.ioの日本チームでは積極的に人材募集中です!


いわゆるカスタマーサクセス職なのですが、通常業務に加えて「日本市場・チームの立ち上げ」っていうエキサイティングなオポチュニティ()が漏れなくついてきます。

また、今時点では何も確約できないですが、ゆくゆく Smartly.ioの日本事業が大きくなって人も増えたあかつきには、カスタマーサクセスチームのリードをとってもらうことにもなるんじゃないかとも思います。

その時になってみないと分からないけど!そうなればいいなっていう希望!


できれば Facebook 広告、またはそれ以外の運用型広告、少なくともテクニカルなプロダクトに対して、できれば運用経験、少なくとも強い興味がある方!

事業やチームの立ち上げをしてみたい、学習・成長意欲が高くて自律している方!

英語でのコミュニケーションが苦にならない方!(あ、今なんか凄い減った気がする)

いきなり応募でなくてまずはカジュアルに話を聞いてみたいってだけでも歓迎なので、下記LinkedIn・Twitter・Facebookから気軽にメッセージを送ってください!

LinkedIn https://www.linkedin.com/in/tatsuosakamoto/
Twitter https://twitter.com/tatsuosakamoto
Facebook https://www.facebook.com/tatsuojapan

採用文脈ではなく、Smartly.ioを使ってみたい・話を聞いてみたいっていう Facebook 広告主や代理店の皆様も、お気軽に上記よりお問い合わせください!

なるべく迅速にお返事します…!(必死)

Q

Smartly.io日本立ち上げ2ヶ月でやったこと・やってないこと

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自分自身の備忘のために書いてみます。

 

営業


日本でも数社が新たに Smartly を使い始めてくれました!
ぼくが入社する前からコンタクトがあった先ではあるものの、良いパスが来たときにきっちりゴールを決めるのもフォワードの仕事w

いくつか近々使い始めてくれるお客様が出始めています。
4 月の半ばからは日本を代表する大きな案件のテストも始まります。
きちっと成功させるぞー。

試しに使ってみてくれたけど、あまり成果が出なくて使うのを止めてしまった代理店が 1 社ありました。
ただ、Facebook 広告の運用金額もあまり大きくなく、運用している案件もそれほど複雑でもないということで、Smartly を使う意味は余りなかったよねコレ...とお互いに確認して友好的にお別れしました。

逆に、代理店でもインハウス運用している広告主でも、ある程度 (月間 500~1,000 万円以上) を Facebook で運用している方なら、潜在的には何か問題・課題を抱えていることが多いということも分かってきました。
  • 新しいクリエイティブを十分な量作れていない / 凄くリソースをかけていたり
  • キャンペーン作成や予算・bid 調整が人力でけっこう時間をかけてしまっていたり
  • データの抽出とレポートの作成に毎日けっこうな時間をかけていたり

そういうのをヒアリングして、解決策や、更にビジネスを伸ばすソリューションを示してあげると、かなり高い確率で興味は持ってもらえるということが分かりました。
いわゆるプロダクトマーケットフィットが見つかったかな、という感覚ですね。

次はきちんと活用してもらってお客様に成功してもらうのと、それをフックに (コンテンツ化・事例化したりして) 更にお客様を増やす、っていうプロセスに進むのかな。
それっていわゆるカスタマーサクセスっていう分野なのかな。

というわけで次の採用編に進みます。

採用


再三ポストしている通り、Customer Success のポジションを日本で大募集中です!


なるべく多くの方に知ってもらうため、いくつかアクションをとりました。

どれが効いたのかってのは特定出来ないのですが (というか「よく見る」ってのが一番効いてるんじゃないかと思ってる)、元々の友達もそうでない人も含めて、何名か興味持ってくれたり、実際にアプライしてくれています。

何名かは採用プロセスも進んでいます。
なのになんで今でも募集しているのかっていうと 2 つ理由があって、
  • 採用基準が厳しい ("最高"って人だけ採用したい)
  • 最高な人は他の会社からも魅力的なオファーをもらう可能性が高い (ぼくらのオファーを受けてもらえないかもしれない)
なのでパイプラインを厚くしておかないといけないのです。

あとは、タイミング合わずに「まだ今じゃない」ってなったとしても、会社に魅力を感じてもらっていれば、今後その人のタイミングが来たときにまたアプライしてもらえるかもしれないですしおすし。

実際そういう人も何人かいます。
すごい興味あるけど、動くとしても夏以降。それでも話一度聞いてみたい、みたいな。
超 welcome です。

そういう人をチームに迎え入れるためにも、しっかりビジネスを伸ばして、ヘッドカウント (採用枠) を増やしていかないとな。
素敵な人と一緒に働きたい、って自分にとっても会社にとっても大事なモチベーションだから。

研修


ちょっと話題変わりますが、最初の 1 ヶ月は新入社員扱いということで、たくさん研修がありました。

  • 1 週目 シンガポール (APAC HQ) で、社内のワークフローやツールについて学んだり、同僚のことを知ったり
  • 3 週目 ヘルシンキ (global HQ) で、プロダクトや Facebook 広告の基礎について学んだり、経営陣やエンジニア・PM たちと会ったり
  • 4 週目 シンガポールで、APAC 全体の営業チームの研修

次はまた 5 月にリーダーシップ研修があったり、6 月にも APAC 全体の ALL HANDS があったり。
業務内容だけでなく、role (営業とか) や position (マネージャとか) に応じたトレーニングの機会もちょくちょくあって、いい感じです。

またそれ以外にも、任意でテレカンで参加できる 1 時間ぐらいのセッションが時々あったり、逆に希望すれば / 希望があれば自分が講師としてセッションを開催することもあります。

マーケティング


今のところ目に見えるアクションとしては、この blog や SNS に投稿を繰り返して、Smartly.io の名前を覚えてもらう、ってことぐらいですかね。

今後に対する仕込みとしては、
  • あるメディアに取材を受けたので、今月中には記事になると思います
  • 4/16 Next Marketing Summitにモデレータとして登壇します
ってのをこれまでやってきました。

なぜか中国セッション!

今後やるべきこととしては、
  • 日本のクライアントの事例化
  • 海外事例で日本でも役立ちそうなものを翻訳
  • 翻訳したものをどうやって日本のユーザーに届けるのか? チャネルの検討
  • AdTech Tokyo, Tokyo Game Show といったイベント出展・アフターパーティ等に対する予算取り
このへんが short term で必要な施策・検討事項。

AdTech Tokyo は「出展者向けの勉強会」なるものに参加させてもらい、やるぞーって気持ちになりました。
ですが、いかんせん去年 (日本人が誰もいない状態でw) 出展して、そこまで目に見えた成果が出なかったことと、すでに 2019 年の予算が割と決まってしまっているということから、予算どり苦戦中...

営業で色々回ってると、時々「あ、去年アドテック東京でブースで靴下配ってた会社ですよね?(半笑い)」って言われるので、目に見える形でコンバージョン出来ていなかった (する人がいなかった) だけで、出した意味は絶対あったと思うんだけどなぁ。

しばらくは、僕 1 人で対応するには十分すぎる (なんなら十分丁寧に対応しきれていない) ぐらいのお客様候補はいるから、「出展か、さもなくば死か」ってほど urgent ではない。
けど、折角だからお披露目の機会欲しいよなぁ...

こういうのやっていいのか分からないけど、同じように人数少ない外資アドテク企業さんで、うちとブース共同で出してもいいよってところがもしあったら連絡してください。笑 

総務


日本に他にメンバーがいないため、ローカルでやらないといけない諸々の雑務は全て自分でやることになります。
どんなことやったかなぁ...

名刺作りました。

わりとええ紙 (分厚い) に、マットになる加工をしていて、サイズもなんかヨーロッパサイズで特殊だったので、ラクスルなどオンラインで完結するところでは注文できず。

前職 AppLovin のマーケチームに、どこで作ってるか聞いて (恵比寿にある 東京リスマチックというところ)、一度相談に行って、データ入稿して、受け取りに行きました。
4 日ぐらいで出来たかな。
200 枚で 20,000 円ぐらい。

オフィス探しました。

最初は WeWork がカッコいいし良いかなと、何も考えなしに思ってました。

日本の WeWork は国外に比べてコストがちょっぴり高いらしい (諸々のメリットがあることは承知の上) という噂を聞き、ならばと思って人づてに聞いた「国内のコワーキングスペース、ここがええよ」ってところを調べて、情報を Spreadsheet にまとめました。

Co-working space in Tokyo (Google Spreadsheet)

ただ、数週間営業してて気づいたのが、平日日中はほとんどお客さんのところに行っているので、どこか拠点を決めても恐らくほとんど行かないことになりそう!
(理想は、月曜と金曜は拠点で内勤 & 社内ミーティング、火〜木が外回り。でも現実には月・金もけっこう外にいる)

ということでちょっと方針を変えて、より内勤が多くなるであろうカスタマーサクセスのメンバーを雇うまでは、あえてオフィスを持たない (拠点の場所を固定しない) ことにしました!
そのメンバーも出勤しやすい場所にしたほうが良いからね。

(なので「オフィスを借りる」が、割と最初の方に皆さんやられると思うのですが、僕は「やってないこと」です)

そのかわりに、ぼくの友達に協力してもらって、俺のコワーキングスペース (Google Form)」という取り組み?を始めました。
デスクと電源と wifi を坂本に貸してもいいよ〜 という友達 (経営者であることが多い) に、住所・最寄駅・設備 (電源、wifi の有無など) を記入してもらって、リスト化するというもの。

見返りとしては、僕がデジタルマーケティング関連の相談に乗ったり、必要とあらば SNS になんか投稿するよ〜 みたいな形で協力するという、フワッとしたかんじです。笑

現在、国内外に 20 以上の拠点が集まっていて、けっこうどこに行くにも困らないぐらいにはなってきました!

ただ惜しむらくは、毎日ほぼ休みなしにアポを入れているせいで、あんまり友達訪問すら出来ていない...笑


そんなかんじです!
めっちゃやること多岐にわたってて、でもしっかり前進してる感じあって、超楽しいです。
誰かマジで一緒にやろうぜ...!

もっとこのへん聞きたい!ってことがある方は、僕の質問箱から投げていただければ Twitter (@tatsuosakamoto) で回答します!

Q

【メモ公開】Pinterestをビジネスに活用する勉強会 #あなたのビジネスにピンタレスト

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Pinterest (ピンタレスト) の勉強会に参加してきたので内容のメモを公開します!


【なんで参加したの?】

  1. 実は Smartly.io は Pinterest の公式マーケティングパートナーで、Pinterest 広告の運用をサポートするツールを提供している。がしかし、日本では Pinterest の広告自体がローンチされていない!
  • → Pinterest について啓蒙して、盛り上げて、早くローンチしてもらう一助になりたい。あと、今のうちから勉強して詳しくなっておきたい。
  • Pinterest が上場も果たした (記事) ということで、これから海外はもちろん日本でも盛り上がるんじゃないかという期待がある。
    • → 詳しくなっておけばちょっと先を歩ける!
  • 投資先の会社でいくつか Pinterest と相性が良さそうなところがある。
    • → 活用できそうな tips があれば持ち帰りたい。

    以下メモです。

    Pinterestとは

    → "アイデアを画像検索するビジュアルディスカバリーエンジン"

    Pinterest の Mission

    → 自分らしく生きるためのインスピレーションを届ける

    Pinterest 関連の統計情報

    • MAU 2.5 億人 (記事)
    • 半数が米国外
    • 約 1,750 億個の pin がユーザーの興味・関心に応じて表示されている
    • ユーザーは気になったものを自分の board に振り分けて保存する

    人気のカテゴリと事例


    ビジネスとして Pinterest を使う理由

    • サイトへの導線の確保
      • ユーザーが行動"前"に使うのが Pinterest = 未来・自分のためのツール
      • 行動"中"は Twitter や Snap で発信
      • Facebook, Instagram は行動"後"の発信
    • ショッピングの情報収拾 60% が Pinterest
      • 検索エンジンが 48%で 2 位
    • コマースサイトの流入元としては Facebook よりも 33% 多い
    • 「購入ボタンがあったら使ってみたい」SNS は Pinterest が 1 位

    具体的な運用について

    • Pin ボタンをサイトに埋め込むことで、ユーザーが pin を勝手に生成してくれる
      • Twitter, Facebook のシェアボタンを設置するのと同じ感じ
        • オレンジページは SNS 流入の 70% が Pinterest
        • United Arrows では 15%
        • Buzzfeed の 2 番目の参照元
          • ライフサイクルが長い (過去の記事へのトラフィックにも結びついている) という特徴がある
        • Springlane では 50% 以上のオンライン売上が Pinterest 経由
    • まずは全てのコンテンツを pin にしよう
      • ユーザーにやってもらうのに任せるだけでなく、自分で pin するのももちろん OK
    • 自分が持っている Twitter, Instagram の投稿にリンクする pin も作れる

    Pinterest 最適化の tips

    1. ビジネスアカウントを作成
    • ウェブサイト認証 (公式バッヂがつく)
    • Instagram, YouTubeとのアカウント連携も可能
    • アクティビティタブが観られるようになる (ピンを見ることができる)
    • 月間閲覧者数が見れる
      • フォロワー数よりもこちらが重要
      • フォロワー数と閲覧者数は必ずしも比例しない
  • 保存 (pin) ボタンをサイトに設置
  • リッチピンの使用
    • サイトに飛ぶ前に何なのかわかるので CTR が上がる
    • 種類
      • プロダクトピン (EC 向け。商品名、在庫情報、価格が自動的に pin に表示される)
      • Article ピン (ニュースなど記事サイト向け。記事タイトルが出てくる)
      • レシピピン (レシピサイト向け。料理にかかる時間、材料などが pin 上に出てくる)
  • ピン・ボードの定期的な作成
    • 一気にやるよりは少しずつ作る
      • "アクティブなアカウント"として機械に認識される
    • 高画質・縦長の画像が効果的
      • アスペクト比 2:3, 1000x1500px が理想
      • モバイルユーザーが多いため
    • 抽象的な画像よりは、内容がわかりやすく、商品や使い方が鮮明に伝わる画像を選ぶ
      • タイトルや説明文を入れる (最重要情報を最初に記入する)
      • LP の最適化 (画像と関連した商品のリンクをつける)
    • ブラウザ拡張機能もあるよ (保存ボタン入れなくてもできる)
  • プロフィールをシェア
    • 自社サイト内に Pinterest プロフィールへのリンクボタンを載せておく
  • アナリティクスの活用
    • ピンごとのデータ
      • スマホからも見れる
      • 期間を選択、画像と URL に基づく統計データ
      • Imp, click 等の統計データと、どんなボードに保存されているか
        • 例えば「コート」じゃなくて「赤い服」ボードに意外と保存されてる!みたいなインサイトが分かる
        • 調理器具 EC の pin が保存されてるのは「レシピ」ボードが多い、とか
        • それらのインサイトを、自分が pin するときにどのボードに行うかを決めるときの参考にする → re-pin されやすくする
    • アカウントごとのデータ
      • PC からしか見れない
      • プロフィール、アプローチするユーザー、ウェブサイトでのアクティビティなど
      • トップピン、表示回数の最も多いピンが含まれてるボード、なども把握できる
  • その他の Tips
    • 説明文を工夫する
      • このピンは何なのか、クリックするとどういう情報が得られるのか、がわかりやすい文章を書く
      • キーワードを含める (検索対策)
    • ボードを工夫する。名前とカテゴリが重要
      • 検索にも影響する
      • ユーザーが新しいピンに出会うのはホーム、続いて検索経由
      • ハッシュタグ経由は比較的少ない
    • ユーザーの気持ちになって
      • 何かをプランするときに使うユーザー (ピナー) が多い
      • 大きな行事 (ハロウィン、クリスマス、等) の 45 日前から検索が増えてくる
    • コンスタントにピン作成 (週1ぐらい)
      • 数も大事


    記事投稿に対応して pin を自動で行うツールはあるのか?
    • API 使った自動 pin はある (詳細)
    • WPのプラグイン、とかはあるはず
    • Bulk upload/edit (一気にアップロード・編集を可能にするツール) はまだ検討中

    今後も事例や tips を公式 blogにアップされるそうなので、気になる方は過去記事含めて要チェックやで!

    Q

    THE TEAM 5つの法則 (著 : 麻野耕司) さくっと感想

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    ICC で毎回登壇、大人気のスピーカーでもある、リンクアンドモチベーション社取締役・「モチベーションクラウド」事業責任者の麻野さんの本です。

    遅ればせながらようやく読みました。超ざっくりですが感想書きます。


    Amazon → THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)
    楽天ブックス → THE TEAM 5つの法則 [ 麻野耕司 ]

    読もうと思った理由 :

    • これから Smartly は日本でもメンバーを増やしていく
    • APAC やグローバルレベルでもリーダーシップチームの一員としてより貢献したい
    • 全社的に拡大フェーズなので、よりマネジメントやチームワークが大事になる
    • これまでチームビルディング・リード・マネジメントについて体系的に学んだことがない

    (先日リクルートマネジメントソリューションズさんに「はじめてのマネジメント」研修 (RTB House 高橋さんの記事) を開催してもらったのと同じ問題意識)

    以下感想 :


    装丁がカッコよい!

    とても教科書的というか、網羅的に書かれています。
    メモきちんととりながら読まないと、覚えていられないです...(覚えられませんでした)

    法則の名前の頭文字を ABCDE にするなど工夫はされているのですが、、、ましてや各章に書かれているフレームワークなどはとても記憶できず。

    これからビジネス書読むときは、ちゃんと集中して読む時間とって、メモとか取りながらのほうが良いかもなぁ...そっちのほうが有効活用できそう。

    ///

    とりあえず一読しただけで、
    • 一般的に「これが良い」とされているものは先入観でしかない
    • 与えられた条件によって適した打ち手が違う
    ということが分かった、というのは収穫でした。

    例えば意思決定 (Decision) の手段としてある「独裁」「多数決」「合議」。
    独裁は絶対悪!ではなく、
    • 意思決定のスピードが早い
    • 皆が選ぶのをためらうような選択肢も (覚悟があれば) 選ぶことが出来る
    といったメリットがある。
    (当然デメリットもある)

    また、それぞれの手段を実施する際に気をつけないといけないこともある。
    (「独裁」でいく場合、自分に批判的な意見も出るような仕組みを作る、実行者への理解浸透をよりキチンとやらないといけない、等)

    前提条件によって、向き不向き・メリットデメリットがある中から、より適した手段を選択すべきである。
    意思決定だけでなく、目標設定 (Aim)、採用 (Boarding) 等、それぞれのプロセスで。

    手段にパターンがあることを認識して、引き出しとして持っておくのが良さげ (チームマネジメントに幅が出る) だなぁと思いました。
    言うは易し!

    ///

    別章立てで「落とし穴」がいくつか紹介されていたが、各章の冒頭にも、それぞれの「法則」を上手く運用出来なかった際に起こる事例 (なるべく具体的な、実際に起こっていても不思議ではないような)、ホラーストーリーを書いておいてもらえると、「何のためにコレを読んでるのか」を常に意識できて良かったかも。

    ///

    この本は誰が読むのが良いんだろうなぁ。
    (人に薦める前提で)

    若手社員だと、チームをリードするようになるまでちょっと遠いので、早すぎる感じ。
    中堅社員で、これからチームをリードするようになるとか、リードし始めたんだけどまだスタイルを変える余地がある、みたいな立場の人が読むと一番スッと入るかも。
    ベテラン経営者になると、むしろ自分が読むよりは、ミドルマネジメント層全員に読ませる、とかしたほうが効果ありそう。

    ///

    来年また読み直すと違った感想を持つのかもしれないな。

    購入はこちらから

    興味持った方は下記アフィリエイトリンクからどうぞ!!(語気強め)

    Amazon → THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)
    楽天ブックス → THE TEAM 5つの法則 [ 麻野耕司 ]

    Q

    TouchSpot社の「インタラクティブ動画広告」が凄いらしいので深掘ってきた!

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    AppLovin 時代の同僚の萬野 (通称まんでぃ) と共同でエンジェル投資した、「インタラクティブ広告」を手がけるタッチスポット社

    大手クライアントからの利用実績ができ、明らかにパフォーマンスが向上した事例も出てきたということを聞いて、あらためてプロダクトの中身や何で成果が上がるのかを聞いてきました!

    (「水嶋」「金子」がタッチスポット の共同代表、「ぼく」「萬野」が投資した側です。)



    ぼく:なんか凄い事例が出たらしいやん。

    水嶋:多分けっこう凄いと思うんですけど、アプリ広告の数字にあまり明るくないので分からないんですよ。

    代表取締役 水嶋氏。顔も濃いけど壁紙も濃い

    ぼく:見てみようか。どの案件で、どんな効果が出たん?

    水嶋:アプリはゴニョゴニョ(※)で、インストール済ユーザーを呼び戻す広告をやったんですが。

    (※クライアントから許可が下りなかったため名前は出せませんが、累計数千万ダウンロード、売上ランキングも数年間ずっとトップクラスの、誰もが知ってるスマホゲームです)

    萬野:リエンゲージメント広告ってやつね。

    水嶋:ある動画媒体に配信したところ、それまでクリック率が 1% 未満だったのが 10% 以上になりました。


    ぼく:えー...(信じてない顔)

    水嶋:ただ、ぼくらの場合はインタラクティブ動画なので、動画の途中で選択肢がタップされたものもクリックとしてカウントしています。全部のクリックがアプリストアに誘導したわけではないです。

    ぼく:ふむ...そもそも、インタラクティブ動画ってなんなん?

    金子:え、それ分かってないのに僕らに投資したんですか?

    ぼく:投資したときは分かってた気がしてたんやけどな。

    インタラクティブ動画とは


    金子:説明としてはそのまんま、インタラクティブな動画のことなのですが、もっと分かりやすく言うと「触れる動画」ですね。

    ぼく:プレイアブル広告みたいなもの?

    金子:近いですが、コンテンツの中身としてはああいうゲームのようなものではなく、ベースは動画で、ユーザーは途中でタップすることで途中でストーリーを分岐させられる、というかんじです。

    ぼく:動画の途中で選択肢が出てきて、続きは選んだほうの動画が再生される、みたいなカンジか。

    金子:そうです。それが 1 つの動画の中で完結します。

    代表取締役 金子氏。果たして共同代表制は上手くいくのか?

    萬野:普通の動画とはどう違うの?インタラクティブにする意味というか。

    水嶋:「深い理解を促進できる」ってのが一番の違いですね。

    萬野:動画よりも?

    水嶋:そうです。普通の動画って、2 つの問題があると思っていて。1 つ目は「誰が見ても同じ」であるということ、もう 1 つは「必ず受動的になる」ってことです。

    萬野:あんまり問題として考えたことなかった。詳しく教えて欲しい。

    水嶋:まず「誰が見ても同じ」って点なのですが、同じプロダクトやサービスでも人によって興味を持つポイント、知りたいと思うポイントって違うじゃないですか。

    萬野:違うね。だから人間が説明するときは、相手によって話す内容変えるよね。

    水嶋:でも普通の動画って、相手によって流すコンテンツを変えることが出来ないんですよ。なので、誰にでも関係しそうな表層的な内容にするか、とりあえずキャッチーで目を引くクリエイティブにして、詳細は遷移先のランディングページで説明するとかしないといけないです。

    萬野:確かに、動画見るだけで「わかった!」とか「欲しい!」ってなることって滅多にないな。

    水嶋:インタラクティブ動画だと、途中でユーザーに選択肢を与えることが出来るので、例えば機能に興味がある人には機能について、価格に興味がある人には価格について、深く伝えることが出来るんですね。

    ぼく:なるほど。逆に興味ないよぅ、って内容については観ないこともできると。

    水嶋:(スルー) そうです。なのでインタラクティブを経由させることで、通常動画だとランディングページで長々と追加で情報を伝えないといけないところをスキップできて、ユーザーは高い熱量を維持したまま即購入・予約等のアクションを起こしてくれるんです。

    ぼく:(涙目) なるほど。動画でアテンションひくとこだけじゃなくて、それまで LP がやっていた理解や購買意欲の促進を、動画の中でもうやっちゃうってことね。

    金子:あともう 1 つあって、普通の動画と比べるとかなり詳細なデータがとれます。

    代表取締役が2人並ぶとこんな感じになります

    ぼく:え、動画の中でタップされたってデータがとれるの?

    金子:そうなんです。タップポイントやシーン遷移ごとのデータを詳細に知ることができます。

    ぼく:それは良いねぇ。プラットフォームにもよるけど、普通はどれぐらいの人が何秒見たか、ぐらいまでしか見れないもんね。

    金子:そうなんですよ。

    ぼく:けっこう使ってくれるところは増えてきてるの?

    水嶋:そうですね、徐々にですが色んな業界で使っていただけるようになってきました。比較的堅めの業界だと、不動産系 (Plug and Play・東急不動産 https://touchspot.jp/player/10_tokyu__touchspot/ )、ドローン物件紹介動画 (https://touchspot.jp/player/inspire/ ) など。

    金子:ゲームだと龍が如く & 鷹の爪 (SEGA & DLE https://touchspot.jp/player/takanotsume/ )、疑似体験系だと擬似体験ホストクラブ (エアグループ https://touchspot.jp/player/air_group/ ) とか、恋愛偏差値診断 (https://touchspot.jp/movie_lp/ ) とか。
     
    「龍が如く」と「鷹の爪」ってコラボしてもいいやつ?

    ぼく:エンタメ系だけじゃなくて、けっこうお堅そうなところともやってるのね。どれも広告効果としては良かったの?

    水嶋:全てのお客様からインタラクティブ動画以外でのパフォーマンスを共有いただけているわけではないのですが、総じてクリック率やコンバージョン率は高くなり、結果として獲得や配信ボリュームを落とさずに、獲得単価は下がっていると喜んでいただいています。

    ゲームのリエンゲージメント案件で凄い効果が出た事例


    ぼく:っていうか忘れてたけど、例のゲームのリエンゲージメント案件でクリック率がすごい改善したってやつ、もっと詳細教えてよ。

    金子:わかりました。そのゲームは数年間ずっと売上トップクラスを維持し続けている、大手企業のゲームアプリなんですけど。

    ぼく:ふむふむ。

    金子:過去からの累計だとすでにユーザー数は相当多くて、わりと取りきっちゃった状態に近いので、マーケティング予算の多くを新規獲得ではなくてリエンゲージメントに割いているんですね。
     
    金子氏よく見たらマンガで王子がしてそうな髪型やな

    ぼく:わかるわかる。

    金子:で、新しいキャラとかが出たり、既存キャラが強化されたりすると、ダウンロード済みのユーザーにアピールしたいじゃないですか。

    ぼく:したいしたい。

    金子:でもどのキャラがユーザーそれぞれの興味を惹くかって、人によって違うじゃないですか。

    ぼく:違うねえ。

    金子:なので、最初に短いイントロ動画を流して、途中で「興味あるキャラのほうをタップしてね」っていうのを入れたんですね。

    ぼく:ほう?

    金子:そしたら、タップしたほうのキャラの紹介動画が流れて、タップしなかったほうのキャラの動画は流れません。

    水嶋:ユーザー的には興味ないコンテンツ見せられなくて嬉しいじゃないですか。

    ぼく:うむうむ。

    金子:で、肝心の広告効果も、アプリストアに遷移しないものも含めてですけどクリック率が 10% 超え、ストア遷移後のコンバージョン率 (CVR) も 20% 以上改善して、CPA (起動単価) がだいたい 4 分の 3 ぐらいになったんです。

    (参照元: 【健康デマに騙されないコツ】図やグラフは鵜呑みにしない!)

    ぼく:おー、クリエイティブの改善でそんなに良くなるのは凄いね!

    萬野:でも効率良くするときにありがちだけど、獲得ボリュームが下がったりとかは無いの?

    金子:それが無いんですよ。配信先としては通常動画広告を配信しているネットワークに出しているというのと、CVR だけでなく CTR も上がっているので。

    萬野:CPM 下がらないから、きちんとボリューム確保できるってことね。

    タッチスポット ならではの強み


    ぼく:最近プレイアブル広告の話題がよく出るんやけど、1 本作るのにかかるコストがどうしてもバナーや動画と比べると高いよねって話になっちゃうのよね。タッチスポットではそのへんどうなん?

    水嶋:TouchSpot では、一般的なプレイアブル広告と比べるとコストは低くおさまっていると思います。というのも、インタラクティブになる部分は一部だけで、それ以外は一般的な動画を流しているからです。

    おっぱいタッチしようとしているわけではないです

    ぼく:動画素材さえあったら、スクラッチで開発しないといけない部分はほんの少しってことね。

    水嶋:そうですね。前述のゲームのお客様からは、今では月に数本の製作依頼をいただくようになっています。

    萬野:話聞いてると、技術的にそこまで難しいことをやっているわけでもなければ、配信面も独自のものがあるわけでもなく。どうやって勝つの?というか、広告主から見たときにタッチスポット にお願いしようってなる理由は何なんだろう?

    金子:一番大きいのはやはり、能動的にアクションさせるための企画を作れるかどうか、というところだと思います。

    萬野:そこってそんなに違い出る部分なの?

    金子:インタラクティブ動画だから触ってみたい、とはならないんですよね。一般的なユーザーは、広告に無関心。なので、特に最初の入りの部分で、いかにユーザーに触ってみようと思わせられるかどうかは、大きな違いになりますね。

    ぼく:そうなんや。

    金子:たとえば、とある不動産会社がクライアントだった案件では、クライアントのゴールとしては IoT (Internet of Things = インターネットに接続されたモノ) を駆使したモデルルームに多くの方に来場して欲しいというのがゴールでした。

    ぼく:でも普通に動画流すだけじゃそんなに興味はひかれない。

    金子:なので僕たちはそれを「謎解き」で表現しました。動画の中でキーワードを集めさせて、それを持ってモデルルームに行くと景品がもらえる、という形にしたんですね。

    萬野:面白い。全員ではないにしても何人かは、つい「やってみよっかな」ってなるし、そこで何か当たったら「行ってみよっかな」ってなりそう。全員当たる、じゃなくて、クリアしたあなたにだけ当たるよ、ってのが良いね。

    金子:はい。そういった「よりユーザーが広告とインタラクションしてくれる表現」は、ノウハウとして蓄積していくものだと考えています。もちろん企画力も組織として身につけて、新しい表現を継続的に追求しないといけないですが。

    萬野:なるほど、確かに。表現だけだとパクられる可能性あるけど、新しい表現を作る力は簡単にはパクれないもんねえ。

    水嶋:細かいところだと例えば、より「触れる」と気づいてもらえるデザインのボタンにするか、などもあったりします。

    インタラクティブ動画が向いている広告主


    萬野:クライアントとしてはどういった業種を想定してるん?

    金子:先に事例を挙げた通り、すでに業種としてはかなり幅広く使っていただいており、特に「この業種が向いてる・向いてない」ってのは無いと思っています。

    水嶋:むしろクライアントの課題感に共通点が多いですね。

    萬野:ほう、どんな?

    水嶋:まずはブランド認知に止まらず、ユーザーにアクションを起こさせたいという点。売りたい、採用したい、来させたい、学習させたい、みたいな。

    させたそうな顔

    ぼく:ふむふむ。いわゆる純粋なブランド広告主以外は、みんな何かしらそういう欲はありそう。

    水嶋:その上で、そのアクションに至るまでに必要な学習プロセスがより長い、ハードルや難易度がより高い、といったところからの引き合いが強いです。

    ぼく:おーなるほどね。自分が知らないところや興味あるところを選ぶから、ただの動画よりもより没頭して、かつ効率的に学べると。

    水嶋:その通りです。理解を促進して、アクションを起こしやすくする、というのが大きな特徴なので。

    ぼく:面白い。インタラクティブ動画ってのは、起業した当初からやってるの?

    金子:ぼくは学生起業してるんですが、実は元々はライブコマースをやっていたんですよ。

    萬野:また競争激しそうなところにいったね、学生で。

    金子:そうですね(笑)。それをやる中で、ユーザーの動きとして、動画を見ながら、商品詳細を知るために動画内をタップするって行動をかなりとっていたんですね。

    ぼく:え、そうなんや...世代の違いなんかな。その感覚わからへん。

    金子:で、ライブコマースからは撤退したのですが、動画を見てる時に「詳細を知りたい」ってニーズが高いんじゃないかと思って、その部分だけを toB に転用したのが今の事業です。

    ぼく:なるほどね、ちゃんと当時の経験や学びを次に活かしてるってのは、イカしてるね。

    金子:(二度目のスルー)

    最後にちょっと営業させてください


    水嶋:そんなかんじで色んなクライアントから好評いただいて自信がついてきたので、使ってみたいという方からのご連絡をお待ちしています!

    金子:ホームページ (https://touchspot.jp/contact) に電話番号と申し込みフォームをご用意しているので、そちらからお気軽にお問い合わせ下さい。

    いっぱい問い合わせくるとええなぁ...

    ぼく:坂本の知り合いだったら、Facebook や Twitter とかで連絡もらえたらお繋ぎします〜


    Q

    サラリーマンが20社以上エンジェル投資するようになった経緯およびそこから派生した活動について

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    頻繁に聞かれるので、一度まとめておきます。
    空き時間にちょっとずつ書いてたら 1 週間以上かかった。笑

    ぼくのエンジェル投資の実態


    ANGEL PORT (https://angl.jp/tatsuojapan) に過去の投資先が一覧になっているのですが、ぼくはこれまで累計 20 社強にエンジェル投資をしています。

    起業・EXIT を経てエンジェル投資家になった方と違って、ぼくにはまとまったお金というものがありません。
    なのに魅力的なスタートアップからお声をかけていただいたり、紹介していただくことが多いので、1 件あたりの投資金額は最近は本当に少なくなってしまっています。

    運良く 100 倍になったとしても、都内だとマンションの 1 室も買えないぐらい...笑

    ぼくがエンジェル投資をするタイミングでは、だいたいそのスタートアップは、別の VC や投資家などから数百万円〜数千万円ぐらいの調達をしていることが多いです。
    (というかそれを基本の条件にしています。そうじゃないと、ぼくからのお金なんて 1 ヶ月もたたずに無くなってしまうので)

    なので、正直スタートアップ側からすると、少なくともお金の面では、ぼくからの投資なんて入れても入れなくても変わらない、意味がない。
    むしろ契約書の手続きや、投資後のコミュニケーションといった手間を考えると、そんな小規模な投資家は入れないほうが良いんじゃないかっていうのが本心。

    それでもぼくが入ることで価値が出そうだ、とお互いに (他の株主も含めて) 合意できた場合のみ、超少額の出資を受け入れてもらっています。

    具体的には、モバイル中心にデジタルマーケ、営業・ビズデブ関連、人の紹介 (クライアント・提携先候補・採用候補、etc)、ソーシャル拡散、などなど。

    (実際には「しょーもない話でもいつでもレスする」っていうのが一番よくやっていることな気もしています笑。
     実際どのへんを価値に感じてもらっているのかは、過去の投資先に聞いてみたいところでもあります。)

    とりあえず「頼みごとは断らず、必ず何かアクションをとる」っていうのをモットーにしています。
    というかそうでもしないと、たいした価値出せないし...という不安の表れでもあります。

    その他にもぼくの投資スタンスについては、「ぼくがONE FINANCIAL (ワンファイナンシャル) 社にエンジェル投資した理由」という記事で詳しく書いています。

    エンジェル投資家になった経緯


    あんまりちゃんと覚えていないんですが...
    最初の頃は、いわゆる「EXIT を目指して、エクイティで調達して最短で爆速成長を目指す」という文脈での「エンジェル投資」ではありませんでした。

    直接の知り合い、または、知り合いに紹介された人が起業する際に、創業資金や運営資金が足りないからちょっと出してよ、みたいな相談を受けて。

    継続的にその人のお手伝いをしたいな、と思った人に対して何人か「借金 (debt) ではなく出資 (equity) にして、いつでもアドバイスとかサポートとかを求めることができる間柄になりましょうよ」という意図で、「仲間にしてください」ってお願いして出資させてもらったというのが最初だったと思います。

    そんなところから「投資先」というのが数社できて、Facebook で偉そうに「最近はちょこちょこエンジェル投資とかしてます」みたいに投稿したりしていると (調子乗ってますね)、当時まだそんなに「エンジェル投資家である」ことをオープンにしている人が少なかったからですかね...

    ちょいちょい、これから資金調達をするスタートアップから直接声がかかったり、知り合いから「資金調達の相談に乗ってやってほしい」と紹介されたり、というのが増えてきて。

    その中から「少額でも大丈夫です」というところに限って投資させてもらって、年に 1-2 件ぐらいですかね、少しずつ投資先が増えていきました。

    人力【起業家 × 投資家】マッチング


    そんなことを会う人に時々話したりしていると、「面白そう、次どこか良さそうな会社に投資するときに紹介して欲しい」みたいに言われることがよくあったんです。

    んで自分自身、少額とはいえ投資した先には、時々求められたときにアドバイスしたり人を紹介したりして、まぁそれなりに価値を提供できてるのかなって気がしていたんですね。(思い込みかもしれない)

    で段々と、
    • 世の中には「めっちゃお金持ってるわけではない」けど「スタートアップに役立つ知識・経験・ノウハウ・人脈などを持っている」かつ「自分自身がエンジェル投資をしてみることにちょっと興味ある」人が「けっこう沢山いる」んじゃないか?
    っていう仮説を思いついて。

    で、ある時 Facebook に投稿してみたんです。


    "【ゆるぼ】「坂本が次にエンジェル投資するとき、一緒に投資したい/検討したいから教えてくれ」と言われることが時々あります。また、起業家にとっても、複数エンジェルを一気に釣り上げられるのは効率的な面もあると思います。ので、「坂本がエンジェル投資を検討している案件を投げる先の秘密のグループ」を試しに作ってみることにしました。入りたい方は、コメントかメッセで連絡ください。冷やかしは今回はお断り(いいところがあれば本当にエンジェル投資をしたいって方だけ)にします。(情報がuncontrollableに広がるのを極力防ぐため)" (原文ママ)

    そしたらこれが思いの外すごい反響があって。
    この投稿へのコメントだけで 160 件強、個別にメッセもらった数はちょっと覚えてないです。

    少なくともこれ、投資「したい」側のニーズはめちゃくちゃあるなと思いました。

    で、とりあえずその人たちを全員入れた Facebook グループを作りました。
    極力「ゆるい運用」でも見逃してもらえるように、グループ名は『エンジェル達夫と天使な仲間たち』

    ヘッダー画像もユルさの極み!

    よし、じゃあ今後投資先の候補が出てきたら、このグループに投げればいいんだな...
    と思ったのですが危ない危ない!
    それだと【ぼくが逮捕されてしまう】というのです!!

    お友達の弁護士や会計士の方など複数名が親切にも教えてくださったのですが、なにやら金商法 (金融商品取引法) というものがあって、"適格機関投資家"なるお墨付きを持っていないぼくが投資の募集行為 (私募、というらしい) を 50 名以上の人に対して行うと、それは違法行為になってしまうと。

    よく知らないんですが、たぶん「未上場株に投資して財産増やしましょうよ」的な詐欺行為が、タンス預金のおじいちゃんおばあちゃん対象に横行していた、とかなんですかね。
    まぁとにかく、素人がそんな募集するのは NG ですよと。

    多分いくつか条件とかあるんでしょうけど、専門ではないので詳しい解説は割愛。
    興味ある方は調べてみてください。

    (余談ですが、何かしらアクション起こすと、付随して思いもよらない勉強が出来るので、良いですね)

    なので、今はこんな運用にしています。↓

    まずそのグループに入っている人に、Google フォームで「エンジェル投資家としての自分の情報」を提供してもらいます。

    項目としては、バックグラウンド、投資できるバリュエーションと金額のレンジ、どれぐらい積極的に投資したいかどうか、お金以外にスタートアップにどんな価値提供が出来るか、などです。

    今だいたい 80 名ぐらいの方が回答してくれています。
    またこれもふざけた感じですが、そのスプレッドシートには「坂本達夫のエンジェルリスト」という名前をつけています。笑

    んで、これからエンジェルから調達したいですって起業家の人に会った際、そのリストをこっそり見せて (公開しちゃうと個人情報的によくない)、どの人から投資してもらいたいかを 5-10 名程度ピックアップしてもらいます。

    その方たちに、そのスタートアップの簡単な紹介文とともにぼくが個別にメッセを送って、「紹介 OK」を貰えたら、グループチャットを作って起業家と繋ぐ、と。
    非常にマニュアルなオペレーションを、過去 1 年ちょっとやっています。

    定量的な何かがあると説得力あるのですが、きちんとしたログを残していない (Facebook メッセをひたすら遡ればカウント自体は可能w) んですよね...
    ざっと数えただけでも、20-30 社ぐらいは紹介してるので、たぶん 100 件は下らないぐらいの数の紹介を行ってきていると思います。

    そもそも紹介している時点で、ぼくが「微妙だな」と思うところは 1 件もないし、そこの信頼 (言い方悪いですが、しょーもないスタートアップを紹介したりはしない) で成り立っている仕組みだと思うので、逆に言うとぼくも「ここ投資したいな」って思うとこがほとんどなんですよ。

    もちろん金額やらタイミングやらのせいで投資できないこともあるんですが、ほんと少額 (数が増えたせいで、以前よりも 1 件あたりの金額はさらに小さくなったw) でも投資させていただける機会は増えました。

    その結果が、最初に書いた通り、ただのサラリーマンなのに 20 件以上もエンジェル投資させていただいている、というものです。

    学びと今後の課題


    学びというか純粋な発見として、前述の通り
    • 世の中には「めっちゃお金持ってるわけではない」けど「スタートアップに役立つ知識・経験・ノウハウ・人脈などを持っている」かつ「自分自身がエンジェル投資をしてみることにちょっと興味ある」人が「けっこう沢山いる」
    という仮説が正しかった、なんなら予想以上だったというのが実証できました。

    たぶん東京圏だけで数万人から十万人ぐらいはいるんじゃないですかね、エンジェル投資家予備軍というかワナビーというか。
    たまたま機会がないだけっていう。

    また、全員に話聞いたわけじゃないので分からないですが、少なくとも自分の目の届く範囲では、サラリーマンエンジェル × スタートアップのマッチングで双方ハッピーになっているケースも結構あるなという印象です。

    ファイナンシャルな意味でのリターンはまだ出ていない (1 年やそこらで出るもんじゃない) のですが、キャリアある方の知見がスタートアップにとって役に立っているケースや、投資した側も自分の知見がスタートアップの役に立っているという充足感?みたいなものを得られているんじゃないかってケースなど。

    もちろん今後やらかしちゃうケース (紹介したスタートアップが蒸発しちゃったり、エンジェルの側が「そりゃダメでしょ」って振る舞いをしちゃったり) も出てくるのかもしれないけど...
    出てくるのかな...
    出てくるんだろうなぁ...
    はぁぁ(溜息)

    まぁそういうケースがなるべく起こらないように、双方サイドへの教育というか啓蒙というか、みたいなことをやったり、適切に期待値調整したり、みたいなことは今後やっていかないといけないのかもしれないですね。

    あといくつか解決したいなと思っている課題としては
    1. 特定の投資家に人気が偏って、全然声かからない投資家もいる
      (事業のタイプによって、こちらから投資家をリコメンドとかしたほうがいいのかも)
    2. ぼくの手が回らず、対応が遅れてしまうことが時々ある
      (ぼくの Facebook アカウント
    3. 投資先が成長してきたとき、シードからシリーズ A ぐらいまで投資できる VC や事業会社を紹介する、というのを上手くできるようになりたい
    といったあたり。

    (特に 3 については、自分で起業もファイナンスもしたことない自分には、知っている VC・CVC・事業会社の知り合いが少ないので、ゆくゆくお知り合いを増やしていきたい)

    あ、あともう 1 つ重要なのがありました。
    投資したいスタートアップが多いのに、自分自身にお金がない!
    これはもう稼ぐしかないですかね...笑


    あぁもう長い文章書いて疲れたので、このへんで筆を置いて公開しちゃおう。
    最後グダグダで申し訳ない!

    Q

    創業経営者と幸せについて ~自分が幸せになるために他人を幸せにする~ #G1Venture

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    先日「G1 ベンチャー」というイベントに参加させていただく機会があったのですが、「経営者のプライベート」と「経営者と幸せ」という 2 つのセッションを聞いて、色々と考えたのでここで吐き出してみます。

    「happy pharrell williams」の画像検索結果

    (細かい内容は書きません、オフレコの内容を多く含むため)

    2 つの独立したセッションに共通していたのは意外にも、「自分が幸せになるために必要なのは、他人を幸せにしようとすること」という論。

    たいていの幸せは (不幸せも) 一瞬で過ぎ去ってしまう。
    では「持続的幸せ」は何からもたらされているのか?

    その答えは、研究で明らかになっているそうで、それは「他の人を幸せにすることに、気持ちが向いているかどうか」だ、とのこと。

    他人を幸せにするためのモチベーションが「結果的に自分が幸せになるため」であっても問題ないらしい。
    (利己的に利他的な行動をとってもよい)

    そのような心の姿勢でいられることは、「マネー・キャピタル」「ソーシャル・キャピタル」に続く「心の資本」のようなものだと言える。

    ある登壇者いわく、人間は太古の昔から、人と協力して自分だけでは出来ないことを成し遂げたり、危機にある人を思わず助けたりといった行為の結果生き残っているので、「より遠くの未来に行くために、遺伝子レベルで利他的な行動をとるように出来ている」らしい。

    そして全ての行動が SNS でシェアされる昨今、利他的な行動は可視化され、人々の共感を生む。
    なので利他的に行動したほうが合理的だ、と。

    とはいえ、利他的な行動はまだまだ十分報われているとは言えない。
    人からの信用をお金に変換する仕組みが少ない。
    (万人に提供されているとは言えない)

    また、共感を可視化する仕組みや、共感を増やす仕組みも足りていない。
    なので、まだしばらく資本主義は続くのではないか、とのことだった。

    最後に、ある登壇者にセッション後「起業してから創業経営者は辛いことの連続だと思うが、何が支えになったのか?」という趣旨の質問をした。

    答えは「たった 1 人から『愛されている』という実感が持てていれば、それで精神の安定は保てる」ということだった。

    なんかこれがすごい染みた。

    自分の投資先も、正直すでに (テクニカルに) サポートできる範疇を超えてしまっていたり、領域的に自分の知見が全く活きないようなところもあるけど (なんで投資したんや)、辛いことがあったらいつでも「辛いっす」って言ってこれるような、そんな愚痴でも弱音でも受け止めてあげられるような、そんな存在でいられるといいなぁ

    なんて思った次第でした。
    ぼくも把握していないぐらい、大変なことばっかり起きてるんだろうけど、みんな頑張ってるもんなぁ...

    (そのためには自分自身がしっかり自立できている必要があるから、それはそれで頑張ろう)

    「バカな息子をそれでも」の画像検索結果

    Q

    アプリストアのスクリーンショットを変えてCVRを2倍にする方法 #ASO #アプリマーケティング

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    ASO に関するマニアックな知見を深掘った記事が一部界隈で人気の、知る人ぞ知る職人集団・リバティーンズ社
    今回さらに ASO の中でも「スクリーンショット」という一要素にフォーカスして、詳しく話を聞いてきました。

    え、スクショだけでこんなに内容あるの...?
    ってぐらいのボリュームあるので、業界関係者の方はぜひ最後まで読んでみてください。
    手前味噌ながら、けっこう面白いです!笑

    ではいつも通り、インタビュー形式でどうぞ!



    スクショってどうして大事なの?

    ぼく:そういえば先日 Apple と一緒にやったセミナーどうでした?

    リバティーンズ社 堂道さん (以下「堂道」):初めてのセミナーでめちゃ緊張しました。色々ボケたり笑いも取りつつ真面目に話したかったんですが、ほとんどボケられなかったです。

    ぼく:セミナーでボケてスベるとほんと辛いんで、やらなくてよかったと思いますよ。


    堂道:ただ言いたいことは伝えられたのかなとは思いますが...。この記事で補足できると嬉しいです。あと Apple の瀬尾さんはやっぱりすごい方でした。

    ぼく:元 Google, Twitter のレジェンド・瀬尾さんですね。Apple の人ってセミナーとか出るんだ〜、ってちょっとびっくりしました。

    堂道:勉強になりましたね。次のセミナーでは今回の反省点を活かしてがんばります。

    ぼく:では今日の本題です。新しいアプリをダウンロードするときに、ぼくから見ても「スクショがイケてないなぁ」って思うことがあるのですが、ASO (App Store Optimization = アプリストア 最適化)観点から見てもスクショって重要ですよね?

    堂道さん feat.ハンバーガー

    堂道:重要です。ASO は「インプレッションの最大化」と「CVR の最大化」の 2 つの両方を達成しないといけないのですが、プレビュークリエイティブ、いわゆるスクショは後者の CVR のほうに効いてきます。

    ぼく:ふむふむ。ってことは、キーワードの順位だけ上げて「ASO できた!」って言ってるのは不十分?

    堂道:その通りです。テキスト改善によってキーワード検索順位を上昇させ、ストア内でのインプレッションの最大化を達成できたとしても、実際にインストールまで繋げられないと意味がないですよね。

    ぼく:検索でユーザーにアプリが露出されたとき「インストールされるか」に影響を与えるものがスクショなんですね。

    堂道:だけではないですけどね。説明文の内容や、ユーザーレビューのスコア、アイコンなんかも CVR に影響を与える要素です。ただ、プレビュークリエイティブはその中でも影響が最も大きいものの 1 つです。

    ぼく:やっぱそうなんですねー。

    リバティーンズ社 中島さん (以下「中島」):例えばこれは一例ですが、海外のストアで「dating game」って検索した時に上のスクリーンショットと下のスクリーンショットどちらがわかりやすいか、という話です。上のほうが視認性高いですよね。

    ↑検索結果1位
    ↑検索結果2位

    ぼく:1枚目のほうは、なんというか、1m 離れて見てもなんのゲームか分かりますね。

    中島:そうですね(笑)。アプリがユーザーに表示されたあと、コンバージョンへのユーザーのモチベーションを支え、つなげる役割をスクショが担っていると考えています。

    ぼく:スクショが悪いと、せっかくアプリがユーザーの目の前にあっても、目に止まらなかったり、「アプリ DL したい」っていう元々の気持ちが冷めちゃったりするわけですね。

    中島:その通り。また、ここで言うコンバージョンとはインストールのみならず課金やリテンションなど、インストール後のユーザー行動まで含みます。

    中島さん feat ハンバーガー

    ぼく:なーるほど。運良くアプリを DL してくれたとしても、「このアプリすげぇ良い!使いこなしたい!」みたいな気持ちではなくなってしまうと。スクショがショボいと。

    堂道:そういうことですね。なので、ストアクリエイティブは課金やリテンションにまで影響を及ぼす重要な要素であると言えます。

    ぼく:深いなぁ。付き合い始めの男女が、すでに気持ちがちょっと盛り下がってるカンジに近いですね。

    中島:ちょっとよくわからないです。

    スクショ改善の TIPS


    ぼく:スクショのクリエイティブを改善するって一口に言っても、単にデザインをオシャレにするってだけの話ではないんですよね?

    中島:はい。デザイン性も低いより高いに越したことはないのですが、それより大事なこと、考えないといけないことがいくつもあります。

    ぼく:差し支えなければ、そのへん詳しく教えてもらえたり...

    堂道:っていうか今日の会ってそういう趣旨ですよね(笑)。

    ぼく:いいんですか!?やった!!

    ここのハンバーガー美味ぇ

    中島:まず、ツールアプリなのかゲームなのかで、少しずつ最適な作成方法が違います。ツールアプリは機能を訴求し、ゲームアプリはゲーム内容だったり世界観を訴求したほうが効果がよいです。

    ぼく:なるほど。非ゲームなのに、そのアプリで「出来ること」ではなく「世界観やビジョン」を推しちゃったり、ゲームアプリなのに機能を全面に押し出したりするのは、効果悪くなることがあるってことですね。

    中島:そうです。例えば非ゲームアプリの場合、検索結果からいきなり詳細ページに行く前に、いくつか検索上位のアプリをスクロールして眺めたりしないですか?

    ぼく:しますね。その中で気になったものだけ詳細ページを見にいきます。

    中島:なので、スクリーンショットの視認性を高めることによって、詳細ページに至るまでのクリック率を上げることができます。

    ぼく:なるほど。これ重要ですね。

    中島:また、詳細ページに行かなくてもアプリのコアとなる特徴を強く押し出すことで、検索結果一覧ページからの直接のインストール(コンバージョン)を増やすことも出来ます。

    ぼく:あー確かに。こんな機能を持ったアプリが欲しい、って明確な目的を持って検索してる場合とかは、1 枚目のスクショだけ見て問題なかったらすぐダウンロード、ってやるときありますね。

    中島:なので、どんなキーワードで検索されたときに自分のアプリがよくダウンロードされているのか、っていうのを把握した上で、そのユーザーの検索欲求を満たす内容をプレビューに含めるというのは大事な ASO のテクニックです。

    これとかスクショ上手いよね、みたいな話をしてる

    ぼく:なるほど。スクショのところに動画を入れるのはどうなんですか?

    堂道:ゲームに関しては静止画より動画のほうが良いことがあるので、そこの PDCA も回す必要がありますね。

    ぼく:あれっ、動画のほうが絶対良いよ、ってわけではないんですね。

    堂道:そうですね、実は 100% そうとも言い切れなかったりします。

    ぼく:意外だ。他にどういう TIPS があるんですか?

    堂道:アプリに関わらずほぼ共通するエッセンスとしてはこんなかんじです。
    • キーワードの掲載
    • ユーザーにとって具体的な表現
    • 重要なところをフォントサイズや色を変更して強調
    • アプリ内画面を訴求
    • スクリーンショットの配置

    ぼく:多分いつものパターンからして、1 回外注していいの作ったら終わり、とはならないんですよね?

    堂道:そうですね、それらを色々仮説立てしながら PDCA を回す必要があります。なので、数字を見ない・見れない立場の人や業者が担当するのはダメなんですよね。

    ぼく:いわゆるグロースハッカー的なアプローチが必要なんですね。

    堂道:その通りです。実際我々が過去に改善を手がけた事例で、ツールアプリで CVR が 150% 増、ゲームアプリで 300% 増になったものもあります。具体的なアプリ名を公開できないのが心苦しいです。

    ぼく:ちゃんとやらない場合の機会損失は相当大きいですね。案件名はこっそり教えてください(笑)

    教えてもらったのですが名前出せないので、ハンバーガーの画像をどうぞ

    OS ごとの違いにも注目


    ぼく:ぼく iPhone 使いなので、勝手に脳内で App Store を想定してたんですが、これ Android でも同じですか?

    堂道:考え方は同じですが、iOS と Android ではクリエイティブ面で重要となる場所が異なります。

    ぼく:といいますと?

    中島:iOS はスクリーンショットが最重要ですが、Android はアイコンの重要性が iOS よりも大きいです。

    ぼく:そうなんですね。Android ユーザーのほうがアイコンをよく見てるってことですか?

    中島:ではないですね。iOS は基本的にはインストールは検索結果一覧の画面から発生します。キーワード検索ではない、カテゴリ検索でも基本的には同じ UI です。

    ぼく:そうっすね。

    中島:Android は実は検索結果画面以外の流入経路が iOS より多く、より目立つんですよ。例えば、アプリストア側で用意している特集コーナーや、類似のアプリなど。

    ぼく:確かに、そういうの多いですね。

    中島:そういった枠では、アイコン以外に注目されるポイントがないため、アイコンがより重要になります。

    「google play 2019」の画像検索結果
    一階層奥に入らないとスクショが出てこない Google Play

    ぼく:iOS でも「その他のおすすめ」って欄ありますけど。

    中島:アイコンが占める面積が Google Play よりも小さく、アイコン以外のタイトル・サブタイトル、もしくはカテゴリ名といったテキストが目立つため、アイコン改善によるインパクトが Android よりも薄いんですよ。

    ぼく:なるほどおお。ここもっと詳しく聞きたいけど時間もないので、次のインタビューでお願いします。

    さぁスクショの改善を始めよう


    ぼく:これ実際にスクショの改善するってなったら、何から手をつけたらいいんですか?

    堂道:Android は Google Play Console の機能で A/B テストがあるので、Android のみでやりがちですが、両 OS でやることが理想です。

    ぼく:iOS か Android かどっちかだけじゃダメですか?

    堂道:やっぱり理想は両方やることですね。ユーザー層が違えば、前述の通りアイコン・スクショが見られる場所も機会も違うので、OS によって違う結果が出ることがあるためです。

    中島:両 OS で AB テストを回すと、OS ごとに最適なスクリーンショットが出来あがります。

    「ポテトくれよ」「ちょww」

    ぼく:でも、iOSはどうやってA/Bテストやるんですか?

    中島:iOS は Apple Search Ads のクリエイティブセット機能を使うことで PDCA を回せます。Android はさっきも言ったとおり Google Play Console  にその機能があることは多くの方がご存知かと思いますが、ASA (Apple Search Ads) でも PDCA が回せるのはあまり知られていないのかなと思っています。。

    ぼく:クリエイティブセットを使えば iOS でも A/B テストが…!しかも ASA で回すから、ポイントとして挙げられていた〈キーワード〉や〈表現〉など、スクショの中でどの要素を推すのかを決めるための検索広告のデータも得られちゃうんですね。

    中島:ですです。なんの根拠もなく勘だけでPDCAを回そうとすると結局うまくいかないことが多いから、そこも注意が必要なんですよね。

    ぼく:そのへんの運用・改善ノウハウがない場合は、リバティーンズさんにお願いすればいいんですよね。

    堂道:はい。以前から記事に書いていただいているので坂本さんはご存知だと思いますが、我々は広告運用のところで手数料をいただくだけで、スクショやアイコンの改善はもちろん、ストア内でのキーワードの順位上昇というサービスも無料で行っています。

    ぼく:広告運用だけやってくれる代理店よりもお得ですね(笑)。

    堂道:運用部分でも実績が多いのできちんとパフォーマンスは出しますが、検索広告のミソはそこから得られたデータをどう ASO に活用するかですからね。どちらかしかやらない事業者を使うのは勿体無いです。

    ぼく:理解できました。今日も色々教えていただいてありがとうございました!記事書くたびに「紹介してくれ」って連絡をたくさんもらうので、今回も多分いっぱい紹介をお願いすることになると思います(笑)。

    また忙しくなっちゃいますね(ニヤニヤ



    こんなかんじです!

    リバティーンズさん紹介ご希望の方は、フレンドの方は Facebook のメッセで、それ以外の方は Twitter @tatsuosakamoto (DM 開放してます) までお気軽にどうぞ!


    Q

    勉強会レポート「はじめての特許戦略〜スタートアップ・ベンチャー企業の知財戦略について〜」

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    今年の春から月 1 で開催している、投資先向けの勉強会。
    いい名前が思いつかないので「たつおゼミ」と暫定的に呼んでいるのですが、毎回スペシャルなゲストの方を講師としてお呼びして、「はじめての〇〇」というタイトルで各分野の基礎的な内容を教えていただいています。

    今回は、「下町ロケット」のモデルになったことでもお馴染みの弁護士法人 内田・鮫島法律事務所に所属する弁護士・弁理士の杉尾雄一さんに、「はじめての特許戦略」というテーマで、スタートアップ・ベンチャー企業の知財戦略についてレクチャーしてもらいました。


    先に学びと感想から書きます。
    • 特許について思っていたよりもかなり早いタイミングから考え始めたほうがいい
    • 必ずしも研究開発型のスタートアップでなくても、ビジネスモデルと UI みたいなもので特許とれたりする
    • ファイナンスやアライアンスなんかでも価値を付加してくれる
    • なので、特許・知財戦略を「ちゃんとやらない機会損失」はかなり大きい
    • 特許をただとるだけでなく、どのような特許をとるのかという戦略が大事
    • だからスタートアップの文脈や技術に理解の深い弁護士・弁理士と組むことがクリティカル

    こんなところです。

    ぼくの服は著作権を侵害している疑いがあります

    ここから講義の内容を書きます。
    資料もいただいたので、欲しい方はここからダウンロードしてください。


    昨今、ベンチャー・スタートアップ界隈で、以前よりも特許が注目されてきている。

    理由としては、従来の「後発・競合に対するバリヤーを作る」「ライセンス提供することで収益を上げる」という目的に加えて、特許があることで「ファイナンス (M&A, IPO,  資金調達) にポジティブに働く」「大企業とのアライアンスに有利になる」といった側面が事例とともに知られ、活用されるようになってきているから。

    より特許が多く出てる業界、あまり出てない業界みたいなのもある。
    最近だと HRTech 系が多く出てるらしい。

    もう少し詳細に知財戦略の位置付けを説明すると、EXIT (IPO/M&A) のためには企業価値を向上させる必要があり、それには知財権の取得が主に
    • 競業の参入障壁を構築できる
    • アライアンスの材料になる
    • マーケティング等に役立つ
    という3つの観点で寄与してくれる。


    しかも、ゆーほどコストがかかるわけでも、難しいわけでもない

    とはいえ、まだまだ特許戦略が機能している会社は多くないと考えられる。
    例えば、梅木氏の「THE STARTUP」に掲載された「2014 年に億単位の資金調達をした 100 社」を見ると、2018 年時点でまだ特許出願件数 0 という会社が約半数。


    ここから事例紹介。

    (1) GAFA や Uber など、IT 領域・プラットフォームサービス


    Google, Amazon, Facebook, Uber など、いずれも会社設立から 1-2 年以内というタイミングで特許出願を行い、その後も継続して出願している。
    Amazon の最初の特許申請はなんと会社設立前。


    特許は新規性がなければ取得することができないため、先行技術が少ない段階であればあるほど、広くつよい特許を取得できる。

    ベンチャー企業が知財戦略をスタートするタイミングとしては「ビジネスモデルが確立できたタイミング」がよく、その時点で基本特許の出願を検討する。
    続いて「コア技術が確立できたタイミング」で基本特許 (+改良特許) の出願を行う。
    「プロダクトが完成したタイミング」以降も引き続き改良特許の出願を行うのがよい。
     

    上記を少し解説する。
    理想的な知財戦略は、まず「強さ (新規性)」はそれほどでもないが「広さ (独占できる範囲)」が広い【基本特許】を取得し、その後に「狭い」が「強い」【改良特許】をとってポートフォリオを固めていくというやり方。

    【基本特許】を取り損ねてしまった場合は、【改良特許】を数多く取得して防御線を固めるしかないが、どうしても隙間から他社が参入可能になってしまう可能性が出てきてしまう。


    ちなみに、特許は基本的にグローバルで共通で、世界的に新規性があるものでしか特許はとれない、なので世界中の企業と競争をしているとも言える。

    ただし、日本語で出願しておけば、海外で出願するのが後からになっても日本の出願日が適用される。
    (パリルート、PTCルートという2つのやり方があり、コストが若干高いがメリットがあるため後者が選ばれることが多い)

    (2) 特許が参入障壁として活用された事例① - Amazon 1-click 特許


    Amazon にとって 3 件目の特許で、創業の 3 年後に出願され、出願の 2 年後に成立。
    成立した翌月には、出願時点より後に開発されていた競合のサービスの訴訟を行い、年内に差し止めを成功させている。
    また Apple にもライセンスを許諾している (収益を上げている)。

    この特許が優れている点は、サービスを磨き上げる過程で出てきた、シンプルなんだけど、そのビジネスモデルでは使わざるを得ないような特許であるというところ。
    Appleがライセンス提供を受けていたり、差し止めの仮処分が認められていることから見ても、1-click 特許は回避不可能なものだと思われる。

    • 「カゴ落ち」という大きな問題を解決できる
    • EC で同様の優れた UX を実現させるには回避不可能なぐらい広い
    • その後も開発・特許取得を継続している
    なので、Amazon の売上拡大にこの特許が寄与していると考えられる。

    ちなみにソースコード書く前でも出願はできる (アイデアだけでもできる)。
    また、先に出願はしておけば防衛はできるし、出願から 1.5 年は公開はされない (ので、すぐに改良特許を他社に出されてしまうという心配もない)。


    (3) 特許が参入障壁として活用された事例② - マネースクエア vs 外為オンライン

    いずれも FX のサービス。マネースクエアが老舗で、原告。
    売買の注文を入れるときの UI で、何の情報を表示・入力させているか (利幅と値幅) という内容の特許をマネースクエアが取得していた。


    外為オンラインの売買注文 UI では、購入金額と販売金額を入力させているだけで、「利幅」「値幅」の数値を直接入力させているわけではなかった。


    解釈は地裁と高裁でわかれた。
    地裁では特許非侵害とされたが、高裁では「この画面やったら、値幅や利幅を示す情報を入力して注文している、と解釈できるやろ」ってことで特許侵害という判決が出た

    この事例からの学び
    • 特許申請時のワーディングがけっこう大事になったりする (権利範囲が変わってくる)
    • 弁理士よりも、ビジネスや開発を実際にやってる人のほうが、いろいろなケースを想定できるという面もある。
      • なので経営陣と弁護士・弁理士がチームを組んで、十分広くて強い申請内容を考えたほうがよい
    • 日本の裁判所は諸外国に比べ、特許をビジネス戦略に使うのに不向きと言われている 
      • 非侵害と言われがち、罰金が低い
    • なお特許侵害の立証責任は基本的に原告側にあるが、フタ開けてみないと分からないケースもあるので (コードの中身、工場内部のオペレーションなど)、請求が70%ぐらい合理的だと判断されると被告側が非侵害を立証しないといけなくなる
      • 来年の特許法改正でちょっと立証しやすくはなる
      • アメリカだとディスカバリーといって、被告が全部反証しないといけない

    (4) 特許ポートフォリオの構築 - One Tap Buy の事例

    One Tap Buy は日本初のスマホ証券。
    創業者の林さんは One Tap Buy の前に創業した会社で、特許とらずにビジネスやっていて失敗した (ぱくられまくった) 過去がある。

    One Tap Buy には代表的な機能が 7 つあり、主要機能についてそれぞれ特許をとっている。
    それにより競合の機能開発を制限・牽制できている
    各特許の詳細はスライド参照。

     
    UI 特許として回避不回避で、侵害検出性も高い (誰かが侵害していたら見てわかる)。

    (5) アライアンスの材料として活用された事例 - オプティム

    2019 年 6 月時点で 356 件の特許を出願している (日本国内のみ)。
    社長が発明王みたいなひと。

    佐賀大学・佐賀県や佐賀県警 (佐賀ばっかww) との業務提携において、スタートアップでも特許を保有していたことがパートナーとして採択されたのに寄与したと考えられる。

    例:ウェアラブル端末つけて農作物を見ると、収穫時期を予測して AR で表示する技術


    • すべての条件を満たしてはじめて特許侵害になる
    • 「色およびサイズ」より「色またはサイズ」にしておいたほうが本当は広かったよね (もっというと「画像から識別できる情報」、のようにより一般的な形で書いておくとか) など、改良の余地がある特許のようにも見える
    • ただ、それで認められるかどうかは未知数 (申請してみないとわからない)

    (6) M&Aの事例 - カブク

    創業からの歴史と特許
    • 2013 年 創業
    • 2014 年 シード調達 (val 2億円)、特許出願1件
    • 2015 年 シリーズA (val 7.5億円)、特許出願1件
    • 2016 年 特許出願 5 件
    • 2017 年 13.55 億円で双葉電子工業にバイアウト (90%)、特許出願5件

    資金調達や EXIT (M&A による) に少なからず特許が寄与した、とカブクの経営陣自身が語っている。
    どれぐらいの価値貢献をしたのだろうか?

    特許の価値評価には、コスト・マーケット・インカムという3つのアプローチ手法がある。
    実務的には、インカムアプローチのうち「ロイヤリティ免除法」(将来のロイヤリティ収益の現在価値) で評価されるケースが大半。

    まとめ

    特許を、ベンチャー起業の経営資源の1つとして活用しよう!

    タイミングは早いほうがいい (広く、強い特許がとれる)
    かかるコストは 1 件 50 万円ぐらい (どの事務所でもあまり変わらない、相場形成されている)

    目標・目安とすべきステージごとの件数
    • シードで 1-3 件 (基本特許、重要機能)
    • シリーズ A で 3-7 件 (重要機能)
    • シリーズ B 以降で改良特許を順次

    特許戦略に取り組む体制
    • ベンチャー側からは CEO と CTO
    • 弁護士・弁理士のチームを外部から

    こんなかんじです!


    【参考】
    過去の勉強会の記事、メモ
    1. はじめてのマネジメント by リクルートマネジメントソリューションズ 奥野さん
    2. はじめてのマーケティング by Moonshot 菅原さん
    3. はじめての営業管理 by メドレー 田中大介さん

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